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CANAAN(428 the animation) 第十二話「忌殺劣者」

ファクトリーでの戦いを終えて町に戻ってきた大沢マリアは写真を現像。
ファクトリーから戻った時のカナンの写真のネガを目にしたマリアは、マリアを抱きしめるカナンの手が震えていたこと、そして写真に映るカナンの表情から彼女の心境を読み取り、宿を飛び出していく。
上海に戻ったのかと思ったけど、まだ戻る途中だったのですね。宿の感じが全く変わらないので判りませんでしたけど。

ハッコーの言葉が、御法用実の伝言が、アルファルドの言葉が、カナンの心に突き刺さる。
マリアに何かを言って欲しいと求める不安を覚えるカナンだが、マリアは何を言えば良いのか判らない。
初めて感じた恐怖という感情に、それが何であるのかも理解できないというところなんだろう。

車の調子が悪いため、実はマリア、カナン、ユンユンの3人だけを列車で帰すことに。
しかし彼女たちの乗る列車が突然の検問で停止し、カナンはシャムの死んだ日の事を思い出す。更に聞こえた銃声に賭けだしたカナンは、あの日と同じ体験をする。
「ここで、俺は死んだ」
カナンの前に現れたシャム。
「俺たちは……誰に、殺されたのだろうな」
シャムだけでなく、これまで死んできた人々が現れる。
突然出てきた亡霊達。怯えるカナンが目にした幻影というところでしょうが、これはアルファルドがカナンを覚醒させるために仕組んだ事なのかな。こーゆー状況を作り出せば、カナンがこんな幻覚を見ると察していたのか。
あの軍隊は全部「蛇」の変装した姿という事ですか。
マリアとユンユンの前に現れたアルファルド。
彼女が以前にマリアに語った彼女のやるべき事。
カナンは護るべき光がある時にもっとも強く恐ろしい。
自分の全てを理解し、愛してくれる者がいる時に、一番強くなる。
つまりは、餌という事ですね。
アルファルドは最高の状態のカナンを倒したいという欲求を持ってるようだし。

目を逸らすな、持ち合わせの奇異な感覚に頼らず、ただありのまま見つめろというシャム。
列車が動き出し現実に帰ったカナンは、そこに大勢の人々が殺されているのを目撃する。
人の死に怯えるカナン。

マリアが撮った写真に写ったカナンは、これまでカナンが持ち合わせていなかった全ての感情を持ち合わせた姿。
鉄の闘争代行人ではなく、死に怯える、普通の女の子になっていた。
親しい人の死に怯え、心に傷が付いて痛みを覚える。
大勢の人と深く付き合ったがために、これまで持ち合わせていなかった感情が芽生え始めたという事なのか。
これまでは人間と深く付き合うという事が無かったのだろうし。

マリアの役割はカナンの起爆剤だというアルファルドの提案を受け入れるマリアは、引き替えにアルファルドの写真を撮らせて欲しいと申し出る。
カナンの隣を歩くために、カナンに頼らず、自分の目でアルファルドを見たいというマリアの考えを受け入れたアルファルド。
カメラを構えるマリア。アルファルドは懐から銃を抜き……

鋭敏な感覚を持つが故に、真実が見えなくなり、同じ状況を持つ強い過去を見てしまうカナン。シャムの言葉を否定し続けるカナン
「あの日もそうだったか?」
シャムの姿もまた消える。

聞こえてくる銃声。
「あの日……私はシャムから、光から離れた。
 そして……!」
途中の寝台にいた乗客とかは全てあそこで降りたという事で良いのだろうか。
殺害された人と、降ろされた人の違いがよく判らないけど、単にカナンにあの幻影を見せるためだけに、あの車両の人は殺されたという事か?

マリアを護るため、マリアの下へ走るカナン。
再び現れたシャムの幻影。
感覚にとらわれず、真実を目にするカナンが目にしたのはアルファルド。
そこにマリアとユンユンの姿はなく、座席から点々と続く血痕と、弱々しいマリアの色。
てっきり入ってきた兵士は蛇とアルファルドを抹殺しようとしている軍隊で、兵士を撃ったのかと思いきや、やはりマリアを撃っていたのですね。で、その兵士たちは何処へ行ったのでしょう……

腹を撃たれたマリアを絶対に護ってみせると誓うユンユン。
護ってもらうとむずむずするとカナンに伝えたマリアの気持ちは真実だが、同時にカナンに強く自分を導く存在であって欲しいと願い続けていた。
結局はカナンに頼りっぱなしだったという事。
マリアはカナンなしではダメ人間なんですね。

マリアとユンユンを閉じこめた車両の前には時限爆弾が仕掛けられてあり、爆弾が爆発する前に決着を付けなければならない。
「いいぞ!
 これでこそ、シャムが、私が視た……絶望だ!」

アルファルド=カナンとシャムは同じ存在。
共に復讐を糧に舞い上がる蛇。
シャムはカナンに復讐からは何も生まれず、憎しみから生まれた兵士は敗北者だと語った。
シャムがカナンにそう「言わされた」時点で彼の死は決まった。
アルファルドはカナンさえ現れなければ、シャムがあの場で死ぬことは無かったのだと主張する。
シャムが変わってしまわなければ、彼女が殺そうとも思わなかったし、シャムの実力ならアルファルドに殺されるような事も無かった、というところでしょうか。

大切なものを失い、求め、得たマリア。
カナンは赤ん坊と同じ。何かを激しく欲するだけで駆け引きを知らず、まっすぐな愛は他者を傷つける。赤ん坊であるが故に、全てを受け入れ、マリアを愛した。
マリアは赤ん坊の純真さをそのまま持って大人になってしまったという事か。
闘争代行人として、多くの人間を殺しているけど、結局それも教えられた事を実践しているだけで、それが良いとか悪いとかいう考えがないのですね。
カナンが普通の存在になってしまえば、マリアにカナンを受け入れる事が出来なくなってしまう。
受け入れられないとかあっさり諦める前に、少しは努力しようとか考えないのか、この娘は。

窓から飛び降りようとするユンユンに、マリアは一人で行くように告げる。
それを受け入れられないユンユンに、マリアはある事を提示する。
マリア、諦めるの早すぎ。この娘はもうちょっと何かにつけて抗うという事を覚えた方が良いと思うな。

いつものように戦えないカナン。
何故ならばアルファルドに殺意が存在しないから。
シャムにとってのカナンだったアルファルドは、シャムが求める性能を求め続けた。
「超人」という存在について語ったシャムは、嵐のような存在で戦場で出逢えば「絶望」するしかないと語った。
シャムはアルファルドを「極限」と表現。
カナンはシャムにとって自分を遙かに超えた「絶望」。
絶望とは、彼らにとって超えられない壁の先にいる相手という事で絶望なのか。この時、アルファルドはカナンと既に出逢っていたようですが、何処にいたのだろうか? 別の部屋で眠っているのか、別々の場所で育てられているのか。

ユンユンは窓から列車の車外に渡り、前の車両へ……
まっすぐ過ぎるカナンの光に照らし続けられる事で、マリアの心の片隅に生まれる影。
まぁ、実際マリアはこれまでもダメな部分は多々見えたけど、良い部分というのはあまり見えてきていないんだよね。

カナンという名の「絶望」を撃ち殺し、シャムを殺すというアルファルド。
列車の衝撃の隙にアルファルドから逃れたカナンは銃を広い、互いに銃を向け合う。
殺意がカナンに向けられず、その先にあるから、カナンはいつもと勝手が違うという事のようだが、カナン本人だろうが、そのシャムの幻影だろうが、殺意があれば変わらないような気もするが。
何にしても、これもカナンが感覚に頼る人間だから感じる齟齬という奴なんだろう。

ユンユンによって切り離されたマリアの乗る後部車両。
――ゴメンね、カナン。
――私はあなたを……照らすことが出来ない。
――私はあなたを……
「ゴメンね……カナン」
カナンやユンユンを巻き込まず、死を選択するという自己犠牲を選択したマリア。
しかしこの自己犠牲で何を得られるのかと言えば、爆発に巻き込まないという程度で、あまり意味のある行為ではないよな。
マリアが死んでしまえば、カナンは戦う意思を失ってしまうわけだし。

次回 第十三話(最終話)「キボウノチ」

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趣味はアニメ・音楽・カラオケ・映画。
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