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狼と香辛料Ⅱ 第11話「狼と別れの決意」

ホロを貴族の令嬢という触れ込みで担保として、『デリンク商会』から融資をうける事になったクラフト・ロレンスとエーブ・ボラン
ルッズ・エリンギンは同僚たち3名と検討した結果、ホロの価格はトレニー銀貨2000枚、改め、リュミオーネ金貨60枚と評価。
やたらと厭らしい笑みを浮かべる商会の面々は品の無さを醸し出している。幾ら人身売買もどきの事をやっているとは言え、もう少しなんとかならないのか。
個人という事と、毛皮の売買というリスクを考慮して2000枚という事に。ただし手数料は無し。
エーブが賢いから“投資”なのだという。
エーブがこの町の状況と人間関係から利益を生み出す方法を心得ており、おそらく成功するであろうから、それにあやりたいのだと嘯く。
ロレンスが幸運でありながら、動じていないのは彼が幸運に慣れているから、信用しているという。
眩い金貨があれば眠れなくなるというロレンスに、ルッズは謙遜を感じさせながらすると座を感じさせると高評価を下し、金貨は毛皮の買い付け直前での引き渡しということになる。
エーブとルッズは互いに商売人としての実力は認め合っているけど、人としてはあまり相容れない関係っぽいね。
ロレンスはロレンスで大金を前にしても、動じない面を見せるようになりました。
ルッズの態度に腹を立てるエーブだが、ロレンスはリュミオーネ金貨60枚を用意できる相手に、自分の小ささを感じた語る。初めて相対するタイプの商人であると素直に語るロレンスに、エーブはむしろ彼を相手にすらすらと受け答えしていたロレンスを高評価する。
これまで色々と危険を潜り抜けているだけに、ちょっとやそっとの事では動じない強い心を手に入れているのでしょう。

ロレンスとホロの出会いに興味を持ったエーブに、ロレンスはありのままを、しかし肝心な情報は隠して説明する。
宿では声を抑えろというエーブに動揺したロレンスの足を踏みつけるホロ。
えっと、つまり二人の関係は既にそーゆー関係にある、という事でよろしいのでしょうか。それとも単にエーブが二人の仲をそうだと思いこんで、発言しただけなのか。
「出会いは金で買えるが、その善し悪しまでは決められる訳ではない……
 大事にすることだ」
自分を買った相手が酷い相手だったというエーブだが、その商人は王の政策転換によって破産し、気位の高さから自ら死を選んだのだという。
派手な結婚式を挙げて爺やは喜んでいたが、エーブにとっては葬式同然。
ああ、貴族の娘という事で、成金が結婚相手に欲しがるのですね。成り上がりだから、没落しようとも貴族というステータスを持つ相手と繋がる事を望んだわけだ。ま、日本でもこーゆーのはありましたしね。
良かったことは「食事に困らない事」「子供が出来なかった事」「相手の財布から抜き続けた金が誰にも見つからなかった事」の3つ。
破産してあらゆるモノを失いながら、その隠し持った金で商売を始める事が出来た。
自分を買った相手は単に運が良かっただけであり、自分はその男を超えようとしていた。
ロレンスとホロの関係を羨ましいと感じるエーブ。
エーブも買った相手がロレンスのような相手なら良かったのかもしれないが、ロレンスのようなタイプが金で女性を買うはずもないか。

ずっと大人しくしていたホロは、宿で「無駄な時間だった」と毒づく。
自分後からだけで何とかしたいが故に事の真偽をホロに問いかけようとしないロレンスに、ホロは自分にもっと甘えてみてはどうかと告げる。
ホロを担保にする事に、責任を感じているロレンス。
人間は変化する生き物であり、彼も何時までもお人好しであるというわけではない。
それでも、ホロは願う。
「ぬしよ、取り乱して欲しいんじゃが……」
「判った……」
二人の間に流れる沈黙。
「……ここで旅を終えよう」
別れとはロレンスが商売に失敗して、ホロを本当に売らなければならない事態になるのではなく、ホロの口から語られるものだったのか。

ホロの言葉に焦るロレンスだが、ホロは真剣だった。
エーブの言葉にあったように、ロレンスとの出会いを良い物にしたいからこそ、ここで終わりにしたいのだと言う。
結論に納得出来ないと反発するロレンスに、ロレンスの旅が愉しいと語る。
永遠に続けば良いと思える旅。ロレンスの最後を看取るのが怖いわけでもない。
ロレンスがお人好しであり、どんな事をしても受け入れてくれるが故に“怖い”のだと語る。
ロレンスとのやりとりは愉しいが故に、どんどん刺激を求めるようになり、上り詰めた結果、満たされぬようになってしまう。
今と同列、停滞すれば人は幸せをあまり感じなくなってしまう。より高みへ進むからこそ、楽しさや幸福感が味わえるわけで、それが無くなってしまえばやがて関係は冷え切ってしまう。
ホロはロレンスとの関係がダメになるのが一番怖いわけだ。
幸せであり続ける物語などないというホロ。
上手く行けば、ロレンスの夢が実現間近となり、物語の終局には相応しいというホロに、ロレンスは「かもしれない」と頷く。
ロレンスも反論する言葉が見つからないのですね。もちろん、完全に納得したわけではないのでしょうが。

リゴロ・デドリから借りた本を殆ど読み終えたホロ。
内容は殆どホロの知るものだった。
本を汚して前に本を返す事とした二人。

もうすぐアロルド・エクルンドの宿がロレンスの店となる。その事実を改めて考える二人。
ルッズもエーブには一目置いており、金さえ手に入れば必ず成功するだろうと考えるホロだが、これまで何度となく痛い目を見てきたロレンスは順調すぎて怖いぐらいだという。
確かに今までがすんなりいった試しがないだけに、順調だと逆に怖くなってしまうよな。小さな問題でも起きてくれた方が、ロレンスにとってはホッとするのかもしれない。
冗談を言い合う二人だが、言葉の端々に寂しさが感じられる。

本を返却にやってきたが、リゴロは生憎の留守であり、修道女のメルタが対応する。
地下の蔵書を見るホロ。ロレンスはリゴロの育てた緑溢れる庭園見つめる。
メルタがお茶を入れに行っている間に、机の上にあった聖母像に疑問を感じたロレンスは、それを指で触れて舐め思わず驚く。
なるほど、像の中に塩を隠しているのではなく、像そのものが塩なのか。
やはり毛皮でなく、この塩が今回の話の鍵になるのですね。

リゴロは会議に急遽呼ばれていたが、その事は秘密。
庭園のガラスの事を聞きたかったのだというロレンスに、メルタは全て集めるのに3年も掛かったのだという。会議に呼ばれてもギリギリまで庭園を見つめ続けているリゴロ。
「いつまでも、いつまでも見たいと思っている時が、一番愉しいのかも」
メルタの言葉に、ホロとの関係について改めて考えるロレンス。
「常にささやかな夢を追い求め続けるという事が、とても幸福な事だと思います」
幸せでありつづけるために、努力を続ける事をロレンスは考え出したというところでしょうか。永遠に幸福な物語を知らないのならば、作れば良いわけです。

二人の下にホロがやってきたその時、扉が今にも叩き壊さんばかりに激しく叩かれる。
やってきたのはエーブだった。
焦った様子のエーブは不味い事になったと屋敷に駆け込む。
「武装蜂起だ!」
予想しなかった突然の事態。
町の至る所で火の手が上がっていた。
やはり順調にはいかないロレンスの商売。
しかも今回は商売で失敗するしない以前のところでケチがついた。
放棄しているのが誰なのか。町の住人か、或いは外地商人か。もしくは外地商人が先導して、町の人々が暴れ出したのか。

次回 第12話「狼ととめどなき涙」

武装蜂起のために商売が破談になって、ロレンスの店を持つという話も消えてしまうのでしょう。で、ロレンスはホロと旅を続ける事になり、ホロはうれしさで泣きじゃくるというところでしょうか。

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ホロが売られちゃう~ヽ(;´Д`)ノ トレニー銀貨2000枚なんて安すぎです! エリンギンたちが嫌な感じですねw でも2人の旅はそれよ...

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Author:黒虎
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年中無休で貧乏人です
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