CASSHERN Sins -キャシャーン Sins- 第21話「失望の楽園」
【ストーリー】
咲き誇る花に触れて驚くルナ。「このお花、死の匂いがします」
「ルナ、君が癒しを与える者なんて嘘だ。
君は、誰も救っていない」
ルナを拒絶して、立ち去ろうとしたキャシャーン。
「何処行くの? 私に救いを求めに来たのでしょう?
もう嘆く事はない。私がアナタちを滅びから救ってあげるわ」
「本当にそうか?
君は、みんなを救っているのか?」
ルナに疑問を投げかけるキャシャーン。
「私の血の雫は、生命を甦らせ、永遠の命を与える。
ここに来るみんなが望んでいる事を、私は叶えているのよ。
私の地の雫は、生命を甦らせ、永遠を与える。
ここに来るみんなが望んでいる事を、私は叶えているの」
彼女の癒しはみんなが望んでいる事。
ならばなぜドゥーンは滅びを迎えたのかと問いかけるリューズに、ドゥーンは自分の血を拒んで滅んだのだとルナは応じる。
死は存在してはならないものだというルナ。
「死は恐怖、死は闇。
死ぬ事から、滅ぶ事からさえ逃れる事が出来れば、
みな幸福に、輝くように生を享受する事が出来る」
永遠に生きることが出来れば、誰もが輝くというルナ。しかしそれならば不死である筈の自分が何故これほどまでに苦しいのかと、ルナの言葉を否定するキャシャーン。
それでは自分のしている事が間違っているというのか、滅びを止める事が悪いのかというルナにキャシャーンは言葉を詰まらせる。
ルナはドゥーンの代わりに花を守って欲しいから、キャシャーンに居て欲しいと告げる。
そんなルナの身勝手さに、リューズはリンゴを連れて立ち去ろうとする。
去ろうとするキャシャーンをルナは呼び止めるが、キャシャーン達は強い決意で彼女の前から去ってしまう。
身体が滅びに蝕まれ、軋んでいるディオ。
だが、感覚は逆に研ぎ澄まされ始めていた。
「闇の中で、俺はキャシャーンを求めている……
ひたすらに!」
ただキャシャーンとの戦いだけを求めるディオ。
ロボット軍団を引き連れてルナの下に攻め入ろうとするレダ。
――待っていなさい、ルナ。
――私のモノにしてあげるわ。
ドゥーンの墓を作ったリューズは、立ち去る事を躊躇するキャシャーンに、ルナからの癒しは欲しくないと立ち去ろうと告げる。
そんな時、リンゴが熱を出して倒れてしまう。
それでも「ここには、いたくない」と立ち去る事を望むリンゴ。
立ち去る道すがら、キャシャーンたちは狂ったように騒ぐロボット達の集団のいる街を見付ける。自分の身体を大切にもせず、ただ享楽だけの日々を過ごすロボット達。
そこにルナの言う輝く姿はない。
彼らはリューズたちに冷たい眼差しを向け、ルナの癒しを早く受けて、それから戻って来いと告げる。
自分たちを忌み嫌うようにした街の住人。
そこは永遠に生き続ける者たちの街だった。
ようやく滅びから逃れる事が出来るようになった彼らもまた、ルナと同様に死の影を望まない。
ずっと滅びを恐れずに済んだらと良いと思っていたはずのリューズだが、滅びを無くした者たちの街がどうしても好きになれなかった。
キャシャーンは夜が明けたら、やはりルナの癒しを受けに行こうと提案する。
リューズはルナの言った通り、ルナに救いを求めるしかないのかと躊躇する。
ドゥーンのように滅びを受け入れる覚悟があるのか、と問い掛けたキャシャーンに思わず斬りつけてしまったリューズ。
リューズも助かるにはルナの癒しを受けるしか無いことは理解はしている、しかしルナを受け入れることも出来ず、どうしたらいいのか判らない。
身体中にサビが浮かび上がってきて、肌のざらつくリューズは、キャシャーンのような滑らかで綺麗な身体が欲しいが、癒しを受けると自分の中の何かが判ってしまう気がする。それならば今のままの方が良いと告げる。
翌日、元気を取り戻したリンゴ。
そこにオージが慌てた様子で掛けてくる。
ルナとはまだ会っていないのかというオージに、リンゴは会ったけど、ルナの救いなどいらないと告げる。
だが、オージの口から思わぬ言葉をキャシャーンたちは聞かされる。
「救いなんかじゃない。
ルナが与えるのは……死だ」
オージの言葉に驚くキャシャーンたち。
かつて世界は永遠の命に溢れていた。
人も生き続ける術を知り、死というものから遠のいていって。
それを疎ましく思ったブライキング・ボスは人間を排除し始めた。
しかし人々はルナの下でほそぼそと生き伸びていた。更にロボットの中にもルナを慕う者たちが出始めてしまう。
それを邪魔に感じたブライキング・ボスはルナの抹殺を命じた。
しかし、ルナが与えていたのは死だった。
永遠の命が溢れた歪な世界に、生き物として“寿命”を与えていたのだ。
「死があってこそ、本当に生きる事が出来る」
だが、今のルナは確かに滅びを止めている。過去のルナと今のルナのしている事が違う。
何故なのか。ルナに変化をもたらす何かがあったのか。結論の出ない疑問。
リンゴがルナと接する事を止めようと急いできたというオージだが、ルナの癒しを受けた者たちを目の当たりにして癒しの力を知ってしまう。
ルナに会えば、本当に滅びが治る。オージはリンゴをルナのところへと連れて行って滅びを止めて貰おうとするが、リンゴは「ルナが嫌い」だと拒む。
ルナは確かに滅びを止める。だがそこには太陽が沈まないような、夜が夜でないような歪さがあり、リンゴはその不自然さを感じ取っているのだとキャシャーンは語る。
滅びのない世界は確かに歪で不自然だが、死んでしまうよりもマシだ。
ただ生きているだけの存在となるかもしれなくとも、リンゴを死なせたくないというオージは、抵抗するリンゴを無理矢理にでも連れて行こうし、止めようとするリューズにも行くように告げる。
強制的に連れて行こうとするオージを止めるキャシャーン。
そこにディオの軍団がルナの街へと迫ってきていた。
「キャシャーン……戦うのか?
戦うのか、キャシャーン。
生き延びる事を否定するのなら、何故戦うのか。
お前は不死身だから綺麗事が言えるのだ」
リンゴにルナの癒しを与える事を否定するキャシャーンに、オージはそう告げる。
迫り来るディオの軍団の前に立ちはだかったキャシャーンだが、彼は一切の攻撃を行わず、ただ攻撃を浴び続ける。
「キャシャーン、お前には死の苦しみも、恐怖もないじゃないか。
キャシャーン、お前だけが不死身だ!!」
戦おうとはしないキャシャーン。
美しい不死身のボディが傷を受け、血を流し、それでも一切の抵抗をしようとはしない。
「キャシャーンが壊れていく」と戸惑うディオ。
「滅ぶ苦しみ……死の恐怖」
滅ぶ苦しみと死の恐怖、それを味わうために、不死身である筈の命と姿をも投げだそうとするキャシャーン。
「不死身である筈の美しいキャシャーンが。
何故放棄する、完璧である筈のその命を!」
次々と攻撃を受けて破壊されていくキャシャーン。
「不自然で明るい……太陽」
「キャシャーン!!!」
傷つくキャシャーンを殺そうとするロボットたちの様子に、リューズの叫びが谺する。
求める者は、死に怯え
求めぬ者は、生を知る
次回 第22話「永遠という名の雫」
しかし生と死を見続けてきた彼らだからこそ、死の中で輝く光を知ってしまい、ただ漫然と生きているだけになったロボットたちと一緒にはなりたくないという思いが強いのだろう。
ルナがなぜ変わってしまったのか。能力も性格も。
もしかするとルナが与えているのは寿命までの生なのか?
キャシャーンに殺された事と関係しているのか、それにキャシャーンが不死身になった理由もまだ明確になっていない。
終着点が滅びなのか、それとも死のある生なのか、別の道なのか。
で、オージは研究をどうしたんだ?
リューズは相変わらず乙女回路が活動中。
どれだけキャシャーンが好きなんだよ。
でも最後には死んじゃいそうで仕方ないんですけど……
レダは、自分のためだけに活動中です。
昔はこの人も乙女だったみたいなのにね。美しい体を取り戻すために、ルナを手に入れようと画策。
次回はルナの街はディオの軍団に制圧され、レダは自分が選んだものだけを癒しを受けさせる事にする。ルナはそれを淡々と受け入れる。
しかしディオは癒しを受けようとはせず、傷つき倒れたキャシャーンを連れ出して彼の再生を待ち、最後の戦いを挑もうとするようです。
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「死は恐怖、死は闇。
死ぬ事から、滅ぶ事からさえ逃れる事が出来れば、
みな幸福に、輝くように生を享受する事が出来る」
永遠に生きることが出来れば、誰もが輝くというルナ。しかしそれならば不死である筈の自分が何故これほどまでに苦しいのかと、ルナの言葉を否定するキャシャーン。
それでは自分のしている事が間違っているというのか、滅びを止める事が悪いのかというルナにキャシャーンは言葉を詰まらせる。
ルナはドゥーンの代わりに花を守って欲しいから、キャシャーンに居て欲しいと告げる。
そんなルナの身勝手さに、リューズはリンゴを連れて立ち去ろうとする。
去ろうとするキャシャーンをルナは呼び止めるが、キャシャーン達は強い決意で彼女の前から去ってしまう。
身体が滅びに蝕まれ、軋んでいるディオ。
だが、感覚は逆に研ぎ澄まされ始めていた。
「闇の中で、俺はキャシャーンを求めている……
ひたすらに!」
ただキャシャーンとの戦いだけを求めるディオ。
ロボット軍団を引き連れてルナの下に攻め入ろうとするレダ。
――待っていなさい、ルナ。
――私のモノにしてあげるわ。
ドゥーンの墓を作ったリューズは、立ち去る事を躊躇するキャシャーンに、ルナからの癒しは欲しくないと立ち去ろうと告げる。
そんな時、リンゴが熱を出して倒れてしまう。
それでも「ここには、いたくない」と立ち去る事を望むリンゴ。
立ち去る道すがら、キャシャーンたちは狂ったように騒ぐロボット達の集団のいる街を見付ける。自分の身体を大切にもせず、ただ享楽だけの日々を過ごすロボット達。
そこにルナの言う輝く姿はない。
彼らはリューズたちに冷たい眼差しを向け、ルナの癒しを早く受けて、それから戻って来いと告げる。
自分たちを忌み嫌うようにした街の住人。
そこは永遠に生き続ける者たちの街だった。
ようやく滅びから逃れる事が出来るようになった彼らもまた、ルナと同様に死の影を望まない。
ずっと滅びを恐れずに済んだらと良いと思っていたはずのリューズだが、滅びを無くした者たちの街がどうしても好きになれなかった。
キャシャーンは夜が明けたら、やはりルナの癒しを受けに行こうと提案する。
リューズはルナの言った通り、ルナに救いを求めるしかないのかと躊躇する。
ドゥーンのように滅びを受け入れる覚悟があるのか、と問い掛けたキャシャーンに思わず斬りつけてしまったリューズ。
リューズも助かるにはルナの癒しを受けるしか無いことは理解はしている、しかしルナを受け入れることも出来ず、どうしたらいいのか判らない。
身体中にサビが浮かび上がってきて、肌のざらつくリューズは、キャシャーンのような滑らかで綺麗な身体が欲しいが、癒しを受けると自分の中の何かが判ってしまう気がする。それならば今のままの方が良いと告げる。
翌日、元気を取り戻したリンゴ。
そこにオージが慌てた様子で掛けてくる。
ルナとはまだ会っていないのかというオージに、リンゴは会ったけど、ルナの救いなどいらないと告げる。
だが、オージの口から思わぬ言葉をキャシャーンたちは聞かされる。
「救いなんかじゃない。
ルナが与えるのは……死だ」
オージの言葉に驚くキャシャーンたち。
かつて世界は永遠の命に溢れていた。
人も生き続ける術を知り、死というものから遠のいていって。
それを疎ましく思ったブライキング・ボスは人間を排除し始めた。
しかし人々はルナの下でほそぼそと生き伸びていた。更にロボットの中にもルナを慕う者たちが出始めてしまう。
それを邪魔に感じたブライキング・ボスはルナの抹殺を命じた。
しかし、ルナが与えていたのは死だった。
永遠の命が溢れた歪な世界に、生き物として“寿命”を与えていたのだ。
「死があってこそ、本当に生きる事が出来る」
だが、今のルナは確かに滅びを止めている。過去のルナと今のルナのしている事が違う。
何故なのか。ルナに変化をもたらす何かがあったのか。結論の出ない疑問。
リンゴがルナと接する事を止めようと急いできたというオージだが、ルナの癒しを受けた者たちを目の当たりにして癒しの力を知ってしまう。
ルナに会えば、本当に滅びが治る。オージはリンゴをルナのところへと連れて行って滅びを止めて貰おうとするが、リンゴは「ルナが嫌い」だと拒む。
ルナは確かに滅びを止める。だがそこには太陽が沈まないような、夜が夜でないような歪さがあり、リンゴはその不自然さを感じ取っているのだとキャシャーンは語る。
滅びのない世界は確かに歪で不自然だが、死んでしまうよりもマシだ。
ただ生きているだけの存在となるかもしれなくとも、リンゴを死なせたくないというオージは、抵抗するリンゴを無理矢理にでも連れて行こうし、止めようとするリューズにも行くように告げる。
強制的に連れて行こうとするオージを止めるキャシャーン。
そこにディオの軍団がルナの街へと迫ってきていた。
「キャシャーン……戦うのか?
戦うのか、キャシャーン。
生き延びる事を否定するのなら、何故戦うのか。
お前は不死身だから綺麗事が言えるのだ」
リンゴにルナの癒しを与える事を否定するキャシャーンに、オージはそう告げる。
迫り来るディオの軍団の前に立ちはだかったキャシャーンだが、彼は一切の攻撃を行わず、ただ攻撃を浴び続ける。
「キャシャーン、お前には死の苦しみも、恐怖もないじゃないか。
キャシャーン、お前だけが不死身だ!!」
戦おうとはしないキャシャーン。
美しい不死身のボディが傷を受け、血を流し、それでも一切の抵抗をしようとはしない。
「キャシャーンが壊れていく」と戸惑うディオ。
「滅ぶ苦しみ……死の恐怖」
滅ぶ苦しみと死の恐怖、それを味わうために、不死身である筈の命と姿をも投げだそうとするキャシャーン。
「不死身である筈の美しいキャシャーンが。
何故放棄する、完璧である筈のその命を!」
次々と攻撃を受けて破壊されていくキャシャーン。
「不自然で明るい……太陽」
「キャシャーン!!!」
傷つくキャシャーンを殺そうとするロボットたちの様子に、リューズの叫びが谺する。
求める者は、死に怯え
求めぬ者は、生を知る
次回 第22話「永遠という名の雫」
【感想】
ルナに対して決別の意思を固めながらも、確かにルナには滅びを止める力が生まれてしまったがために、完全に切ることの出来ないキャシャーンたち。しかし生と死を見続けてきた彼らだからこそ、死の中で輝く光を知ってしまい、ただ漫然と生きているだけになったロボットたちと一緒にはなりたくないという思いが強いのだろう。
ルナがなぜ変わってしまったのか。能力も性格も。
もしかするとルナが与えているのは寿命までの生なのか?
キャシャーンに殺された事と関係しているのか、それにキャシャーンが不死身になった理由もまだ明確になっていない。
終着点が滅びなのか、それとも死のある生なのか、別の道なのか。
で、オージは研究をどうしたんだ?
リューズは相変わらず乙女回路が活動中。
どれだけキャシャーンが好きなんだよ。
でも最後には死んじゃいそうで仕方ないんですけど……
レダは、自分のためだけに活動中です。
昔はこの人も乙女だったみたいなのにね。美しい体を取り戻すために、ルナを手に入れようと画策。
次回はルナの街はディオの軍団に制圧され、レダは自分が選んだものだけを癒しを受けさせる事にする。ルナはそれを淡々と受け入れる。
しかしディオは癒しを受けようとはせず、傷つき倒れたキャシャーンを連れ出して彼の再生を待ち、最後の戦いを挑もうとするようです。


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theme : キャシャーンsins
genre : アニメ・コミック