CASSHERN Sins -キャシャーン Sins- 第20話「誰がために花は咲く」
薄れ行く意識の中で、ルナとの記憶が蘇るドゥーン
薔薇の花畑に立つルナ。

「花は何故咲くのだと思う?
みんなを幸せにするためよ。
みんなの笑顔の為に、花はこうして咲いてくれるの」
ドゥーンに微笑みかけるルナは、一本の赤い花を摘むとドゥーンに差し出す。

「アナタにも、永遠の癒しを」


ルナとの再会を果たしたルナ。
ドゥーンの顔の下から、精悍な顔が現れる。
ドゥーンとまた会えて嬉しいと語るルナ。
「さあドゥーン……あなたにも癒しを」
「掛け替えのない光。
俺は、見詰めるだけでいい」
ドゥーンはルナの癒しを受ける事を望もうとはしなかった。
癒しを受けないで、あのボロボロの状態から復活か……あの晴れ上がった顔はサビとかが顔の周りについていただけという事なのだろうか。
しかしルナの様子は明らかに以前と違って、冷淡な感じで暖かみが感じられないよね。彼女自身も滅びが進んで、心が壊れてきていたりするとか?


ルナのいるという町にたどり着いたキャシャーンたちだが、リューズはルナがこの町に本当にいるのかと疑問を抱く。
リンゴはオージからルナが自分の血を流して癒しを施していると聞いており、ルナが辛くないのか、痛くないのか、痛かったら可哀想だとルナの身を案じる。そんなリンゴの優しさに微笑むリューズとリンゴ。
ルナを求めて集まったロボットや人間たち作っていた行列の前で、遂にルナが姿を現した。それはまさしくキャシャーンの記憶にあるルナそのものだった。

安堵するキャシャーンは、花のために水を運ぶドゥーンの姿を目撃するが、彼は癒しを受けた様子がなかった。
ルナに会えたというドゥーンだが、キャシャーンはその姿に不安を覚える。
かつての死神が庭師に転落……
滅びがかなり進んでいたロボットがルナの下に運ばれていく。
「やはりここは救いの地だ」
彼らの様子を見詰めるキャシャーンはそう確信する。

その夜、キャシャーンは争いあうロボットたちの姿を目撃する。しかもドゥーンがそれを止めずに遠巻きに眺めているだけだった。
ここでは癒してもらえるが故に争いが絶えないのだと語るドゥーン。
「ルナは知っているのか」
問い掛けるキャシャーンに、ドゥーンは太陽は何も与えず、自分たちが勝手に受け取っているだけなのだと答える。
「花は何故咲く……意味など無いのかもしれない」
そう呟いて立ち去るドゥーン。
かつてルナはドゥーンに花の咲く意味を説いた。なのに、今のドゥーンはその言葉を否定している。それはルナが変わってしまった事を意味しているのだろうか。
翌日、ルナの下からロボットが運び出され、山となったロボットたちの廃棄場所に捨てられた。
ロボットが昨夜のロボットだと気づいたキャシャーンは、リンゴやリューズとともににその後をついていく。

捨てられたロボットは、まだ生きていた事に気づくキャシャーン。

だが、「死んだも同じ。もう癒せない」そう言ってルナが彼を見棄てたのだと聞かされる。
ルナの力も万能ではなく、一定以上の滅びが進むと、癒す事が出来なくなってしまうという事だ。
次第に違和感を覚えていくキャシャーンたち。
リューズは町もルナも思っていたものとはまるで違うと感じる。
ここに来るまでは、きっとみんなが思い合い、優しさに包まれたような町と、慈愛に満ちたルナの姿を思い描いていたのだろう。
リンゴもこの場に本当はいたくない筈だが、オージの為に無理をして留まっているのだろうとリューズは話す。
リンゴは優しい子だから、あーして見捨てられるロボットたちの姿に耐えられないだろうな。
青い花に水をやり続けていたドゥーンだが、花の一部が枯れて朽ちてしまっていた。

彼の前に現れたルナは滅びは嫌いで見たくない、というルナの願い通り、悲しげに花を土に埋めるドゥーン。
種ならいくらでもあり、新しい種を撒くのだとルナは語る。
以前のルナなら絶対口にしないような台詞。
しかしキャシャーンやドゥーンまでもルナと認める以上、ただ姿の似た別のロボットという訳ではないと思うのだが。
ドゥーンまでもがまだ完全に滅びていない花を埋める様子に、何故彼までもそんな事をするのかとキャシャーンが問い掛ける。ルナを悲しませたくない。だからそうするのだと告げる。
そこにルナに会わせろと、ロボットの野盗がやってきて暴れだす。

滅びに蝕まれた身体ながらも彼らの前に立ちはだかったドゥーンは、死神と呼ばれた力で次々とロボットたちを打ち滅ぼしていく。


だが、視界に映った枯れた花を守るため、ドゥーンはロボットたちの攻撃に晒されてしまう。


彼の窮地に駆けつけたキャシャーンにより、ロボットたちは駆逐される。

だが、ドゥーンはもはや虫の息となっていた。
ルナに癒して貰うべきだと主張するリューズだが、ドゥーンはあくまでも見詰めるだけでいいのだと癒しを受けようとはしない。
ルナが癒しを使えば、彼女の身を削るという事を知っているから、だから癒しを受けようとはしていないのだろうか。
もしかするとルナの変貌振りは、ルナが癒しを与え続けてしまった事によるものなのか?


自分の守った花をルナに差し出すドゥーンだが、ルナはそれを拒絶する。
「嫌いよ。死の香りがするものは」
ドゥーンがルナのために戦ったのだと非難するリューズに対して、ルナは「もう癒せない」と呟いてドゥーンの下から立ち去ってしまう。
そんな彼女が本当にルナなのか、疑念を抱かずにはいられないキャシャーン。


「私はルナ。癒しを与えしもの」
「嘘だ!
キミのしている事は」
「私はただ、いやし続けるだけ」
「あれがルナ。皆が求めているルナなのか」
キャシャーンは皆に癒しを与えるはずのルナのあまりにも冷酷な態度に疑問を抱く。

「言ったはずだ。
太陽は何も与えない。
ただそこにあるだけ。
そして花は、ただ咲くだけ。
誰の為でもない」

「そんなことない。
誰でも、どんなものでも、命ある限り誰かの為に生きているはずだ!!
……この旅で、ボクはそれを知った」
「されど俺は、ただの花で良い。
ただ咲き、ただ散り……それでいい」

ルナへの思いを抱いたまま、ドゥーンはついに息絶えてしまう。
ここまで来て、ドゥーン死す。
ただひたすらにルナを想い、最後までルナを見詰め続けた。どんなに変わっていても、それでもルナを見守り続けて、ルナのためだけに死んでいってしまった。
あまりにも切ない死に様。
ブライキング・ボスの基地があったという場所にある墓を守るロボット。


墓を作ったというブライキング・ボスがどんな思いでそれらを作ったのかは判らないのだと、墓守は相手がそのブライキング・ボスと知らずに語る。
ブライキング・ボスは、どれだけのものを滅びに導いたのか忘れないため、墓を作ったのだと笑う。
自分が背負うべき業罪を忘れないため、部下の墓を作ったブライキング・ボス。今の彼の役割はこの世の行く末を見守り続ける事なのかな。
それが直接手を下したわけではないが、自分がルナの抹殺を命じてしまった事で滅びを迎えてしまった世界に対する、責任という事なのか。

レダの下に部下によって、ついにルナの居場所が齎される。
いよいよレダによる襲撃が開始ですか。
キャシャーンとディオの最終決戦も目前に迫ってきたかな。


ドゥーンの死に怒りに震えながらも、ルナと対峙するキャシャーン。
「ルナ。キミが癒しを与えるものなんて嘘だ。
キミは誰も救っていない」

「それでも私がいないとみんな死ぬ。
醜く、嫌な香りを放って」
──死に行く事が醜いなど。旅の果てに感じたものは、
──希望でも絶望でもなく……

──怒りだった。
遂にキャシャーン、激怒。絶望の果てにようやく見付けた光明が、あまりにも酷い結果。
確かに癒しは与えているものの、一縷の希望も無くなった感。
辿りついた場所に真実はなく、
ただ希望という名の虚像のみがある
次回 第21話「失望の楽園」
今のルナの真実の姿に怒り心頭のキャシャーン。
リューズとリンゴもルナの癒しを拒もうと考えるも、滅びの進む二人の姿に、キャシャーンはそれでも癒しを受けるべきではないのかと葛藤。
そしてオージがまたもやってきて、嫌がるリンゴに無理にでも癒しを受けさせようとしたところに、ディオ軍団の襲撃が起こるようです。
てか、オージの研究結果は?
当然、キャシャーンはこれと戦う事になるのだろう。
いくつかのパターンは考えられるものの、ここまで来ても未だに終着点がどんな形になるのか見えてこない。
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薔薇の花畑に立つルナ。

「花は何故咲くのだと思う?
みんなを幸せにするためよ。
みんなの笑顔の為に、花はこうして咲いてくれるの」
ドゥーンに微笑みかけるルナは、一本の赤い花を摘むとドゥーンに差し出す。

「アナタにも、永遠の癒しを」


ルナとの再会を果たしたルナ。
ドゥーンの顔の下から、精悍な顔が現れる。
ドゥーンとまた会えて嬉しいと語るルナ。
「さあドゥーン……あなたにも癒しを」
「掛け替えのない光。
俺は、見詰めるだけでいい」
ドゥーンはルナの癒しを受ける事を望もうとはしなかった。
癒しを受けないで、あのボロボロの状態から復活か……あの晴れ上がった顔はサビとかが顔の周りについていただけという事なのだろうか。
しかしルナの様子は明らかに以前と違って、冷淡な感じで暖かみが感じられないよね。彼女自身も滅びが進んで、心が壊れてきていたりするとか?


ルナのいるという町にたどり着いたキャシャーンたちだが、リューズはルナがこの町に本当にいるのかと疑問を抱く。
リンゴはオージからルナが自分の血を流して癒しを施していると聞いており、ルナが辛くないのか、痛くないのか、痛かったら可哀想だとルナの身を案じる。そんなリンゴの優しさに微笑むリューズとリンゴ。
ルナを求めて集まったロボットや人間たち作っていた行列の前で、遂にルナが姿を現した。それはまさしくキャシャーンの記憶にあるルナそのものだった。

安堵するキャシャーンは、花のために水を運ぶドゥーンの姿を目撃するが、彼は癒しを受けた様子がなかった。
ルナに会えたというドゥーンだが、キャシャーンはその姿に不安を覚える。
かつての死神が庭師に転落……
滅びがかなり進んでいたロボットがルナの下に運ばれていく。
「やはりここは救いの地だ」
彼らの様子を見詰めるキャシャーンはそう確信する。

その夜、キャシャーンは争いあうロボットたちの姿を目撃する。しかもドゥーンがそれを止めずに遠巻きに眺めているだけだった。
ここでは癒してもらえるが故に争いが絶えないのだと語るドゥーン。
「ルナは知っているのか」
問い掛けるキャシャーンに、ドゥーンは太陽は何も与えず、自分たちが勝手に受け取っているだけなのだと答える。
「花は何故咲く……意味など無いのかもしれない」
そう呟いて立ち去るドゥーン。
かつてルナはドゥーンに花の咲く意味を説いた。なのに、今のドゥーンはその言葉を否定している。それはルナが変わってしまった事を意味しているのだろうか。
翌日、ルナの下からロボットが運び出され、山となったロボットたちの廃棄場所に捨てられた。
ロボットが昨夜のロボットだと気づいたキャシャーンは、リンゴやリューズとともににその後をついていく。

捨てられたロボットは、まだ生きていた事に気づくキャシャーン。

だが、「死んだも同じ。もう癒せない」そう言ってルナが彼を見棄てたのだと聞かされる。
ルナの力も万能ではなく、一定以上の滅びが進むと、癒す事が出来なくなってしまうという事だ。
次第に違和感を覚えていくキャシャーンたち。
リューズは町もルナも思っていたものとはまるで違うと感じる。
ここに来るまでは、きっとみんなが思い合い、優しさに包まれたような町と、慈愛に満ちたルナの姿を思い描いていたのだろう。
リンゴもこの場に本当はいたくない筈だが、オージの為に無理をして留まっているのだろうとリューズは話す。
リンゴは優しい子だから、あーして見捨てられるロボットたちの姿に耐えられないだろうな。
青い花に水をやり続けていたドゥーンだが、花の一部が枯れて朽ちてしまっていた。

彼の前に現れたルナは滅びは嫌いで見たくない、というルナの願い通り、悲しげに花を土に埋めるドゥーン。
種ならいくらでもあり、新しい種を撒くのだとルナは語る。
以前のルナなら絶対口にしないような台詞。
しかしキャシャーンやドゥーンまでもルナと認める以上、ただ姿の似た別のロボットという訳ではないと思うのだが。
ドゥーンまでもがまだ完全に滅びていない花を埋める様子に、何故彼までもそんな事をするのかとキャシャーンが問い掛ける。ルナを悲しませたくない。だからそうするのだと告げる。
そこにルナに会わせろと、ロボットの野盗がやってきて暴れだす。

滅びに蝕まれた身体ながらも彼らの前に立ちはだかったドゥーンは、死神と呼ばれた力で次々とロボットたちを打ち滅ぼしていく。


だが、視界に映った枯れた花を守るため、ドゥーンはロボットたちの攻撃に晒されてしまう。


彼の窮地に駆けつけたキャシャーンにより、ロボットたちは駆逐される。

だが、ドゥーンはもはや虫の息となっていた。
ルナに癒して貰うべきだと主張するリューズだが、ドゥーンはあくまでも見詰めるだけでいいのだと癒しを受けようとはしない。
ルナが癒しを使えば、彼女の身を削るという事を知っているから、だから癒しを受けようとはしていないのだろうか。
もしかするとルナの変貌振りは、ルナが癒しを与え続けてしまった事によるものなのか?


自分の守った花をルナに差し出すドゥーンだが、ルナはそれを拒絶する。
「嫌いよ。死の香りがするものは」
ドゥーンがルナのために戦ったのだと非難するリューズに対して、ルナは「もう癒せない」と呟いてドゥーンの下から立ち去ってしまう。
そんな彼女が本当にルナなのか、疑念を抱かずにはいられないキャシャーン。


「私はルナ。癒しを与えしもの」
「嘘だ!
キミのしている事は」
「私はただ、いやし続けるだけ」
「あれがルナ。皆が求めているルナなのか」
キャシャーンは皆に癒しを与えるはずのルナのあまりにも冷酷な態度に疑問を抱く。

「言ったはずだ。
太陽は何も与えない。
ただそこにあるだけ。
そして花は、ただ咲くだけ。
誰の為でもない」

「そんなことない。
誰でも、どんなものでも、命ある限り誰かの為に生きているはずだ!!
……この旅で、ボクはそれを知った」
「されど俺は、ただの花で良い。
ただ咲き、ただ散り……それでいい」

ルナへの思いを抱いたまま、ドゥーンはついに息絶えてしまう。
ここまで来て、ドゥーン死す。
ただひたすらにルナを想い、最後までルナを見詰め続けた。どんなに変わっていても、それでもルナを見守り続けて、ルナのためだけに死んでいってしまった。
あまりにも切ない死に様。
ブライキング・ボスの基地があったという場所にある墓を守るロボット。


墓を作ったというブライキング・ボスがどんな思いでそれらを作ったのかは判らないのだと、墓守は相手がそのブライキング・ボスと知らずに語る。
ブライキング・ボスは、どれだけのものを滅びに導いたのか忘れないため、墓を作ったのだと笑う。
自分が背負うべき業罪を忘れないため、部下の墓を作ったブライキング・ボス。今の彼の役割はこの世の行く末を見守り続ける事なのかな。
それが直接手を下したわけではないが、自分がルナの抹殺を命じてしまった事で滅びを迎えてしまった世界に対する、責任という事なのか。

レダの下に部下によって、ついにルナの居場所が齎される。
いよいよレダによる襲撃が開始ですか。
キャシャーンとディオの最終決戦も目前に迫ってきたかな。


ドゥーンの死に怒りに震えながらも、ルナと対峙するキャシャーン。
「ルナ。キミが癒しを与えるものなんて嘘だ。
キミは誰も救っていない」

「それでも私がいないとみんな死ぬ。
醜く、嫌な香りを放って」
──死に行く事が醜いなど。旅の果てに感じたものは、
──希望でも絶望でもなく……

──怒りだった。
遂にキャシャーン、激怒。絶望の果てにようやく見付けた光明が、あまりにも酷い結果。
確かに癒しは与えているものの、一縷の希望も無くなった感。
辿りついた場所に真実はなく、
ただ希望という名の虚像のみがある
次回 第21話「失望の楽園」
今のルナの真実の姿に怒り心頭のキャシャーン。
リューズとリンゴもルナの癒しを拒もうと考えるも、滅びの進む二人の姿に、キャシャーンはそれでも癒しを受けるべきではないのかと葛藤。
そしてオージがまたもやってきて、嫌がるリンゴに無理にでも癒しを受けさせようとしたところに、ディオ軍団の襲撃が起こるようです。
てか、オージの研究結果は?
当然、キャシャーンはこれと戦う事になるのだろう。
いくつかのパターンは考えられるものの、ここまで来ても未だに終着点がどんな形になるのか見えてこない。


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genre : アニメ・コミック