31年目の夫婦げんか 感想(ネタバレあり)
【ストーリー】
アーノルド・ソームズ(トミー・リー・ジョーンズ)とケイ・ソームズ(メリル・ストリープ)は結婚31年目の熟年夫婦。寝室を別に眠る二人だが、31年目の結婚記念日を前に、ケイは緊張した面持ちでアーノルドの眠る客室へとやってくると、やりたいのだと告げる。しかしアーノルドは気分が悪いからと素気無く断ってしまう。
アーノルドの唯一の趣味はゴルフ番組、毎日の日課も夫婦の会話も365日ほぼ同じ。子供たちは独立し、二人にはもはやけんかの種さえ見つからない。
昔みたいな仲の良い夫婦に戻りたいと願うケイは、書店で見つけた一冊の結婚生活のカウンセリング本を購入、夢中で読み終えると著者のバーナード・フェルド医師(スティーヴ・カレル)のホームページにアクセスする。
朝食の席、アーノルドに1週間の“カップル集中カウンセリング”を受けたいと告げるケイ。1週間4000ドルという高額料金に目をむいたアーノルドだったが、ケイは定期預金を解約して既に申し込んだという。
自分は行かないというアーノルドだったが、職場で同僚から休暇を妻から強請られたもののつれない態度で接した結果、独り身となってしまった身の上について語られる。
アクセサリーでご機嫌を取ろうとしたアーノルドだが、ケイはあくまでもカウンセリングを受けると告げ、アーノルドの飛行機のチケットも確保していた。
アーノルドは結局渋々飛行機に乗り、メーン州のグレート・ホープ・スプリングスへとやってくる。
海辺の小さな町ながら、物価の高さにアーノルドの不満は更に募っていく中でフェルドによるカウンセリングが始まった。
性に関することも躊躇なく踏み込んでくるフェルドに対して、高い金を請求して適当なカウンセリングをするだけの詐欺師と信用しないアーノルド。
フェルドはここに来た理由をケイに尋ねると「結婚したいんです。もう一度。ただ同じ家に住んでいるだけで、触れ合いも絆もない」と訴える。
夫婦生活には問題が無いと思いながらも、どこか歪な状態となっている二人。
「まず長年の夫婦生活でできた傷痕を取り除くところから始めましょう」と勿体ぶった口調で語るフェルド。そんなカウンセリングの終了後、アーノルドは不平不満をまくしたてるのだった。
2日目。出逢い、プロポーズ、いつから寝室を別にしたか……聞かれるままに夫婦の歴史を語る二人。
だが「最後のセックスは」という質問にアーノルドは口を閉ざし、ケイが語り始める。フェルドは二人に、今夜お互いに抱き合うことという“最初の課題”を与える。
猿のしつけじゃあるまいし、と食ってかかるアーノルドについにケイの感情が爆発、一人でどこかへと去って行ってしまう。
ケイは一人で海辺のバーへと足を運んで酒を飲みながら、店主の女性に語る。
いつも明るく穏やかで夫に従順なケイの涙に動揺したアーノルドは、その夜遅くホテルに帰って来たケイと“課題”を実行する。
最初はうまく行かない二人だったが、やがてベッドで抱き合うようにして眠りに就いた。
3日目。課題をクリアしたことを嬉しそうに報告する二人。昨日までは離れてソファに座っていた二人だったが、この日はすぐ隣に座りあっていた。
課題の成功に喜ぶフェルドはこれで次のステップへと進めやすくなったという。
次のステップとは「セックスすること」だった。
二人の性の問題について包み隠さず問いかけるフェルド。
常に受け身でオーラルセックスなどは嫌い、自ら新しい性の形を求めようとはしないケイ。
ある程度興味があるがそれを実践に移すことはないアーノルド。
そんな二人に課された次の課題は、お互いの体に触ることだった。
ベッドでケイに全身を触れてもらうアーノルドだったが、途中で耐えられなくなって中断すると、そのまま終えてしまう。
一人残されたケイはベッドで自らを慰めるのだった。
翌日になり、課題を中断したことを告白する二人。
カウンセリングへの不満を爆発させたアーノルドは診察室を飛び出してしまう。
それでもカウンセリングを続けることにした二人だったが、なかなかうまく行かない。
そんな中で、アーノルドは町にある高級レストランに足を運ぶと予約を取ろうとするがいっぱいだと断られてしまうが、強引なまでの粘りでようやく予約を取る事に成功する。
ケイはフェルドから教えられたゲイ同士のセックスに関する書物で、オーラルセックスについて学ぼうとしていた。
夜になり、予約したレストランへと足を運ぶと、ケイは喜び、二人は思い出話に花を咲かせて盛り上がる。
そして食事も終えて部屋へと戻ろうという時、アーノルドはレストランの上にある高級ホテルを取っている事を伝える。
豪華な部屋に感動するケイ。
二人の気持ちは盛り上がり、やがて抱き合い、このまま全てが上手くいくかに思えたが……
・キャスト
ケイ・ソームズ:メリル・ストリープ
アーノルド・ソームズ:トミー・リー・ジョーンズ
バーナード・フェルド医師:スティーヴ・カレル
・スタッフ
監督:デイヴィッド・フランケル
脚本:ヴァネッサ・テイラー
一見するとうまく行っているように感じる熟年夫婦。問題があることすら認識していないけど、そこに特定の衝撃が加わると崩れてしまう。
どこにでもあり得る夫婦の姿。
アメリカ的な作品だな、という感じ。
同じようなテーマを邦画で作れば、性の問題には触れずメンタル的な問題として話が進められると思う。
カウンセリングの内容は今を変えるには、見えない形でしこりとなっているものを全て吐き出してしまわないといけない。
その結果、それによって支えられていたため、夫婦生活は崩壊して終わるかもしれない。
そのことは最初に語られていますし、実際に二人はそうなりかけた。
ただフェルドは二人の中にお互いを愛する気持ちが確かにあって、上手くかけ直せばうまく行くと感じてカウンセリングを終わっている。
ただ、4000ドルを投じて、最後の一歩は面倒見てくれないというのはどうなのか。
もちろんそこは彼らの内面の問題だから、カウンセラーがどうこう言っても何とかなるところではないのかもしれないが。
話の内容が内容だけに、付き合って日の浅いカップルとか、その手の話題が苦手な熟年夫婦とかにはおすすめできないかな。
後、PG12です。つーか、小さいお子さん連れてこんな作品見に行けないと思う。
中年夫婦で長年夜の営みが無くなった夫婦がそれを再開するというのは、やはり国境に関係なく難しいものなんだと思う。
二人が知り合ったのは22歳ぐらいのような感じで語られていたけど、実際の役者二人の年齢は共に60代半ばである事を考えると、結婚は30過ぎでしたという事なのか。
それとも役上の年齢は50代なのか。
まぁ、なかなかプロポーズしなかったと言っているので、60代でもあり得るんだろうが。
ケイは全てにおいて受け身になっていて、不満があってもそれを抑えてきたタイプ。
性的にも全てが受け身だったのも、問題の一つだったんだろうというのは感じられた。正直、相手がマグロだとやはり男の方も疲れてくるんだよね。
10代ならともかく、20代以上なら、女性の方もある程度積極的になる必要があると思われる。
メリル・ストリープというと、近年では恋するベーカリーにもやはり熟年で恋をする役で出てましたね。
最近はこーゆー中年の恋愛映画が増えてる気もするな。
アーノルドは性的にまだまだ現役だと思っていたけど、いざ事に及ぼうとすると何故かうまく行かなかった。それがケイの顔を見たところで気づいたのか、ケイは自分への愛情が薄れていると思ってしまったのか。もしくは本当に勃っていたものが萎えたのかは判らない。元々相手を見ずにやっていたという事だから、見つめ合うという事で萎えるものがあるのかもしれない。人間は五感の一つを塞ぐと、他が敏感になったりするので、視覚を封じることで興奮状態が高まるような人だったのかもしれないし。
映画館でのフェラとかAVや本ではあるネタだけど、現実にはなかなか難しいよな。
特に日本の映画館は最近は殆どがシネコンで全席指定だから余計に。
まぁそもそもマナー違反の行為ではあるんだけど。公共の場だし。
たぶんこの課題は「映画館でオーラルセックス」ではなく、今までにやったことのない、アーノルドたちが求めるもので、その形が映画館で、という形になったのかな。
後々に練習のために最初は極太ソーセージを買っていたけど、アーノルドのはそこまで太いのか、と思ってしまったよ。つか、あれでフェラの練習とか無理だろ。顎外れるよ。
最後にアーノルドが語っていた近所の女性が出てきた時は笑った。
ケイが家に誘ったから「まさか」と思ったけど、流石にそれは「なし」らしい。
エンディングはスタッフロールの横で、当初のケイの希望通りに身内だけ(+フェルド)の結婚式の様子が描かれて飽きない手法となってます。
ま、スタッフロールの方にはほとんど目がいかないけど。
個人的評価:65点
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性に関することも躊躇なく踏み込んでくるフェルドに対して、高い金を請求して適当なカウンセリングをするだけの詐欺師と信用しないアーノルド。
フェルドはここに来た理由をケイに尋ねると「結婚したいんです。もう一度。ただ同じ家に住んでいるだけで、触れ合いも絆もない」と訴える。
夫婦生活には問題が無いと思いながらも、どこか歪な状態となっている二人。
「まず長年の夫婦生活でできた傷痕を取り除くところから始めましょう」と勿体ぶった口調で語るフェルド。そんなカウンセリングの終了後、アーノルドは不平不満をまくしたてるのだった。
2日目。出逢い、プロポーズ、いつから寝室を別にしたか……聞かれるままに夫婦の歴史を語る二人。
だが「最後のセックスは」という質問にアーノルドは口を閉ざし、ケイが語り始める。フェルドは二人に、今夜お互いに抱き合うことという“最初の課題”を与える。
猿のしつけじゃあるまいし、と食ってかかるアーノルドについにケイの感情が爆発、一人でどこかへと去って行ってしまう。
ケイは一人で海辺のバーへと足を運んで酒を飲みながら、店主の女性に語る。
いつも明るく穏やかで夫に従順なケイの涙に動揺したアーノルドは、その夜遅くホテルに帰って来たケイと“課題”を実行する。
最初はうまく行かない二人だったが、やがてベッドで抱き合うようにして眠りに就いた。
3日目。課題をクリアしたことを嬉しそうに報告する二人。昨日までは離れてソファに座っていた二人だったが、この日はすぐ隣に座りあっていた。
課題の成功に喜ぶフェルドはこれで次のステップへと進めやすくなったという。
次のステップとは「セックスすること」だった。
二人の性の問題について包み隠さず問いかけるフェルド。
常に受け身でオーラルセックスなどは嫌い、自ら新しい性の形を求めようとはしないケイ。
ある程度興味があるがそれを実践に移すことはないアーノルド。
そんな二人に課された次の課題は、お互いの体に触ることだった。
ベッドでケイに全身を触れてもらうアーノルドだったが、途中で耐えられなくなって中断すると、そのまま終えてしまう。
一人残されたケイはベッドで自らを慰めるのだった。
翌日になり、課題を中断したことを告白する二人。
カウンセリングへの不満を爆発させたアーノルドは診察室を飛び出してしまう。
それでもカウンセリングを続けることにした二人だったが、なかなかうまく行かない。
そんな中で、アーノルドは町にある高級レストランに足を運ぶと予約を取ろうとするがいっぱいだと断られてしまうが、強引なまでの粘りでようやく予約を取る事に成功する。
ケイはフェルドから教えられたゲイ同士のセックスに関する書物で、オーラルセックスについて学ぼうとしていた。
夜になり、予約したレストランへと足を運ぶと、ケイは喜び、二人は思い出話に花を咲かせて盛り上がる。
そして食事も終えて部屋へと戻ろうという時、アーノルドはレストランの上にある高級ホテルを取っている事を伝える。
豪華な部屋に感動するケイ。
二人の気持ちは盛り上がり、やがて抱き合い、このまま全てが上手くいくかに思えたが……
・キャスト
ケイ・ソームズ:メリル・ストリープ
アーノルド・ソームズ:トミー・リー・ジョーンズ
バーナード・フェルド医師:スティーヴ・カレル
・スタッフ
監督:デイヴィッド・フランケル
脚本:ヴァネッサ・テイラー
【感想】
決して夫婦仲が悪くはないが、ラブラブというわけでもない。一緒にいるのが当たり前という空気のような関係。一見するとうまく行っているように感じる熟年夫婦。問題があることすら認識していないけど、そこに特定の衝撃が加わると崩れてしまう。
どこにでもあり得る夫婦の姿。
アメリカ的な作品だな、という感じ。
同じようなテーマを邦画で作れば、性の問題には触れずメンタル的な問題として話が進められると思う。
カウンセリングの内容は今を変えるには、見えない形でしこりとなっているものを全て吐き出してしまわないといけない。
その結果、それによって支えられていたため、夫婦生活は崩壊して終わるかもしれない。
そのことは最初に語られていますし、実際に二人はそうなりかけた。
ただフェルドは二人の中にお互いを愛する気持ちが確かにあって、上手くかけ直せばうまく行くと感じてカウンセリングを終わっている。
ただ、4000ドルを投じて、最後の一歩は面倒見てくれないというのはどうなのか。
もちろんそこは彼らの内面の問題だから、カウンセラーがどうこう言っても何とかなるところではないのかもしれないが。
話の内容が内容だけに、付き合って日の浅いカップルとか、その手の話題が苦手な熟年夫婦とかにはおすすめできないかな。
後、PG12です。つーか、小さいお子さん連れてこんな作品見に行けないと思う。
中年夫婦で長年夜の営みが無くなった夫婦がそれを再開するというのは、やはり国境に関係なく難しいものなんだと思う。
二人が知り合ったのは22歳ぐらいのような感じで語られていたけど、実際の役者二人の年齢は共に60代半ばである事を考えると、結婚は30過ぎでしたという事なのか。
それとも役上の年齢は50代なのか。
まぁ、なかなかプロポーズしなかったと言っているので、60代でもあり得るんだろうが。
ケイは全てにおいて受け身になっていて、不満があってもそれを抑えてきたタイプ。
性的にも全てが受け身だったのも、問題の一つだったんだろうというのは感じられた。正直、相手がマグロだとやはり男の方も疲れてくるんだよね。
10代ならともかく、20代以上なら、女性の方もある程度積極的になる必要があると思われる。
メリル・ストリープというと、近年では恋するベーカリーにもやはり熟年で恋をする役で出てましたね。
最近はこーゆー中年の恋愛映画が増えてる気もするな。
アーノルドは性的にまだまだ現役だと思っていたけど、いざ事に及ぼうとすると何故かうまく行かなかった。それがケイの顔を見たところで気づいたのか、ケイは自分への愛情が薄れていると思ってしまったのか。もしくは本当に勃っていたものが萎えたのかは判らない。元々相手を見ずにやっていたという事だから、見つめ合うという事で萎えるものがあるのかもしれない。人間は五感の一つを塞ぐと、他が敏感になったりするので、視覚を封じることで興奮状態が高まるような人だったのかもしれないし。
映画館でのフェラとかAVや本ではあるネタだけど、現実にはなかなか難しいよな。
特に日本の映画館は最近は殆どがシネコンで全席指定だから余計に。
まぁそもそもマナー違反の行為ではあるんだけど。公共の場だし。
たぶんこの課題は「映画館でオーラルセックス」ではなく、今までにやったことのない、アーノルドたちが求めるもので、その形が映画館で、という形になったのかな。
後々に練習のために最初は極太ソーセージを買っていたけど、アーノルドのはそこまで太いのか、と思ってしまったよ。つか、あれでフェラの練習とか無理だろ。顎外れるよ。
最後にアーノルドが語っていた近所の女性が出てきた時は笑った。
ケイが家に誘ったから「まさか」と思ったけど、流石にそれは「なし」らしい。
エンディングはスタッフロールの横で、当初のケイの希望通りに身内だけ(+フェルド)の結婚式の様子が描かれて飽きない手法となってます。
ま、スタッフロールの方にはほとんど目がいかないけど。
個人的評価:65点


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