映画 図書館戦争 感想(ネタバレあり)
【ストーリー】
年号が昭和から正化に変わる頃、青少年に悪影響を与える有害情報や人権を侵害したり公序良俗を乱す表現を取り締まるという名目で、メディア良化法が制定された。公共図書館としてシンボル的存在であった日野市立にある日野図書館に、武装したメディア良化法の賛同団体による襲撃が行われた。
図書館員や利用者は殺害され、日野図書館は焼き払われてしまう。
この武装集団への銃器の提供にはメディア良化隊の関与が疑われるも、警察はまともな調査を行わずうやむやとなってしまう。
これを後に人々は『日野の悪夢』と呼ぶ。
表現の自由を守ろうと考えた一部の人々は、メディア良化委員会による検閲に抵抗するため、それまでの図書館法全3章を基礎に『図書館の自由に関する宣言』の主要章題を付け加える形で新たな図書館法を成立させる。
図書館は資料収集の自由を有する
図書館は資料提供の自由を有する
図書館は利用者の秘密を守る
図書館はすべての不当な検閲に反対する
図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る
両者の衝突は激化の一途を遂げ、武装抗争にまで発展するに至る。
高校3年生の笠原郁(榮倉奈々)は書店にて大好きな童話の発売日に、メディア良化委員会による検閲に遭遇してしまう。
彼女が購入しようとした『はじまりの国のさいごの話』も検閲の対象とされていたため、郁は咄嗟に手にしていた本を隠すが、良化隊員に見つかり咎められてしまう。
本を取り上げようとする良化隊員に必死に抵抗を続けていた郁を救ったのは、一人の図書隊員だった。彼は『見計い権限』を行使して検閲対象の本を図書館にて買い上げることで、郁の本を守ってくれたのだった。
彼に憧れを抱いた郁は彼と同じ図書隊へと入隊する。
女性としては類まれな身体能力を持つ郁は、防衛部の配属となり男子にも負けない訓練を熟すが、教官を務める堂上篤二等図書正(岡田准一)からは叱責を受ける日々だった。
同僚の柴崎麻子(栗山千明)に教官の愚痴をこぼす郁。
ある日の柔道の練習中では、女子では誰も相手とならないため、寝技に持ち込みたいと男子たちが名乗りを上げる中、堂上が相手を務める。
自分よりも小さい堂上を舐めてかかる郁だが、堂上に簡単に投げ飛ばされてしまった。
悔しければ自分に畳を拝ませてみろと言われた郁は怒り心頭で、立ち去ろうとしていた堂上に飛び蹴りをお見舞いする。
怒髪天を衝く堂上は、お返しにと郁に対して腕十字を掛ける。
そんな様子を偶然通りかかった玄田竜助三等図書監(橋本じゅん)はそんな郁を面白いと感じる。
玄田に目を掛けられた郁は、同僚の優等生・手塚光一等図書士(福士蒼汰)と共に図書隊の中でも精鋭部隊である図書特殊部隊(ライブラリー・タスクフォース)の配属となり、正式に堂上の部下となる。
図書特殊部隊は防衛部に所属するが、通常図書館業務から大規模制圧戦まで、全業務に精通し、郁は初めての女性隊員となった。
厳しい訓練が実施され、郁は着いていくのがやっとの状態で、同期の手塚との差が歴然だった。
野外での訓練を終えた帰り、郁は書店でメディア良化隊による検閲を目撃する。しかし図書隊の役割はあくまでも専守防衛であり、図書館以外で良化隊の妨害をする権限は持ち合わせていなかった。
そのまま立ち去ろうとする図書特殊部隊だが、幼い子供が本を取り上げられている姿に昔の自分を重ね合わせた郁は無断で飛び出すと、書店へと乗り込むと『見計らい権限』を行使を宣言する。
だが、一等図書士を名乗る郁に対して、良化隊は『見計らい権限』を持つのは図書正以上だと指摘されて、郁の取り返そうとした本も取り上げられてしまう。
必死に抵抗しようとする郁を助けたのは堂上だった。
図書正である堂上は正式に『見計らい権限』の行使を宣言して場を収めることに成功する。
しかし『見計らい権限』は図書館が本を買い上げる制度であり、財源の関係からむやみやたらと出来るものではないとの叱責を郁は受けてしまう。
自分を助けてくれた図書隊員もしてくれたと反発する郁だが、堂上はその人物を『馬鹿』だと非難する。憧れの人物を批判された郁は「王子様」を馬鹿にするなと怒り心頭。
二人のやり取りを聞いていた小牧幹久二等図書正(田中圭)は思わず噴き出してしまう。
実は郁が王子様と憧れる人物は、若き頃の堂上だったのだ。
図書館にて堂上と巡回していた郁は不審な青年を目撃して追跡、青年が男子トイレにて雑誌からグラビア写真を切り抜いている現場を押さえる。
カッターナイフで襲い掛かってきた青年を投げ飛ばした郁は、駆け付けた堂上に現行犯での犯人確保を報告するが、立ち上がった青年がナイフで襲い掛かってきた。
咄嗟に郁を庇った堂上は腕を切られるも、犯人を投げ飛ばすと抑え込んで手錠で拘束する。
郁は堂上に犯人の身柄を拘束しないで「確保」を謳った事を叱責されると、「いつまでもスポーツ気分なら辞めてしまえ!」という怒りを受ける。
郁はそこで初めてこれまで堂上に怒られていたのは、自分が訓練をスポーツと同じ感覚でしていたためだと気付くが、決して辞めないと誓う。
その頃、世間では事件を起こした少年が、ホラー小説などを読んでいた事が問題としてマスコミで報じられていた。
郁の勤務する武蔵野第一図書館にもPTA団体が乗り込んで、少年が読んでいたような本を全て閲覧禁止にするようにと訴えてきていた。
そうした団体に腹を立てた柴崎たちは、メディア良化法による検閲の歴史をテーマとした特集を実施しようと企画する。その中には郁の思い出の「はじまりの国」シリーズも含まれていた。
実務訓練でも他の図書特殊部隊より劣るうえ、通常の図書館任務は更にダメな郁に対して冷たい態度で接する手塚は、彼女を足手纏いだと非難する。
そんな手塚に、堂上は彼女にどうして欲しいのかと問いかけ、優秀な手塚と同じレベルに達しない者を切り捨てていればほとんど残る者はいないと指摘する。
少年の事件を切っ掛けに、メディア良化隊が少年の読んでいた本の提出を求めてくる。
図書館では避難警報が発令され、利用者たちは避難誘導されるが、帰宅できなくなった事に不満を漏らす人々や、抗争を「戦争ごっこ」と非難する人々が存在していた。
本の提出を求めるメディア良化隊長の尾井谷(相島一之)に対し、玄田は図書館法の下、これを拒否。
両者による戦闘が決定する。
防衛隊はただちに防衛任務につき、郁も手塚と共に防衛に着く。
緊張の漂う中、戦闘開始時間と共にメディア良化隊による発砲が行われ、図書隊もこれに対抗する。
そんな中、図書館勤務の同僚と共に避難しようとしていた柴崎は、窓への発砲で良化隊の別動隊が図書館に侵入しているのを発見する。
頭脳明晰な柴崎はすぐに彼らの目的を見抜くと、館内放送で彼らの目的が第4会議室にある次の特集のために用意されていた本であると伝える。
館内放送を聞いた郁は、本来の目的地から急遽変更、第4会議室へと向かう。
目的地の変更に反対の手塚だったが、郁は柴崎は適当なことを言う人物ではないと彼女への絶対の信頼をみせる。
慎重に第4会議室へと向かった二人は、本の回収を終えて出てきた二人の良化隊員を目撃する。
逃走する良化隊員を追跡する郁と手塚だが、良化隊員は一人が屋上から降下してしまう。
一方を手塚が拘束すると、郁が素早く逃げた隊員を追跡。落下地点で追いついて本の奪還に成功する。
しかし周囲を良化隊員に取り囲まれてしまい、離れた場所にある入口から施設内へ逃げ込もうと決意する。
咄嗟に飛び出す郁は発砲を受けるが、そんな彼女を救ったのは堂上だった。
銃撃で応戦しながら、堂上は郁に「脊髄反射で行動するな」と叱責しながらも無事だった事に安堵する。
すぐに応援が駆け付け、取り囲んでいた良化隊員たちも撤収。
戦闘時刻が終了し、良化隊は引き揚げ、図書隊は薬莢など戦闘の痕跡を片付けていた。
堂上は郁と手塚に第4会議室へと向かう判断を下した事を褒めて立ち去る。
残された手塚は、郁に対して自分と付き合わないか、と突然の提案をするのだった。
警視庁の平賀警部補(嶋田久作)は少年の読んでいた本の貸し出し記録の提出を仁科巌関東図書基地司令(石坂浩二)に求めてくる。
仁科は先のメディア良化隊による襲撃について、図書館の内通者がしたという情報をチラつかせ、図書館も一枚岩ではないと指摘する。
しかし図書館法を盾に利用者の秘密を守ると仁科は、平賀の脅しにも取れる要求を拒否する。
彼らにとって警察は信用するに足らない相手だった。
日野の悪夢の時、日野図書館は警察に武装集団の襲撃を連絡するも動いてくれなかったのだ。
仁科はそれを知る日野の悪夢の唯一の生き残りだった。
故・稲嶺和市日野図書館長(児玉清)の部下だった仁科は、目の前で稲嶺を殺害され、彼も足を打たれて右足を失っており、今は義足をつけて車いす生活を送っていた。
突然の交際の申し込みにすっかり狼狽する郁は、柴崎に相談を持ちかけるも結論は出ない。
手塚に対してギクシャクした態度になってしまう郁。
そうした中、小田原にある私立図書館を運営する野辺山宗八が死去する。
彼の情報歴史資料館にある蔵書は遺書により関東図書隊へ譲渡される事が決定する。
実はここの蔵書には、メディア良化法設立に関する裏情報なども多数含まれていた。これまでは個人資産であったため、メディア良化委員も手出しできなかったが、これを機に強奪するのは明白であり、図書隊成立以来、最も厳しい戦闘が起こると予想された。
当然、図書特殊部隊も蔵書の防衛任務に着く事となるが、郁だけは野辺山の葬儀に参列する仁科司令の護衛任務に配属される。
納得できずに堂上へ抗議する郁だが、堂上は郁が足手纏いだからだと切り捨てる。
しかし郁の瞬発力や足の速さは自分以上だと、足手纏いという事に納得できない手塚は堂上を批判。小牧はその批判も仕方ないと堂上に正論をぶつける。
そして決戦の日、郁や関東図書基地の人々に見送られて小田原へと向かう図書隊。
雑誌社『新世相』の週刊誌『新世相』の記者であり、玄田の友人でもある折口マキ(西田尚美)も事件を記事にするために図書隊に同行する。
図書隊は法的に蔵書が図書隊に移る時間まで、土嚢を積み重ね、屋上に設置したコンテナへ蔵書の運び込みを行うなどの防衛準備を整える。
尾井谷による蔵書の引き渡し要求を突っぱねる玄田。
そして時間となり、両者の間で戦闘の火ぶたが切られた。
最前線で防衛に着く堂上と小牧。
手塚は進藤一等図書正(波岡一喜)と共に狙撃犯へと配属された。
苛烈を極める良化特務機関の攻撃に次々と負傷者が出る図書隊だが、それでも輸送機でコンテナを関東図書基地へと移送する。
じりじりと防衛線を下げていく図書隊だが、3つのコンテナのうち、2つを運び終える。
堂上は奮闘して必死に戦線を維持、仲間の後退を支援する。
尾井谷はメディア良化法賛同団体幹部の武山健次(鈴木一真)に連絡を入れ、強硬手段を命じる。
残り1つのコンテナとなるが、関東図書基地から連絡を受けた玄田は突如最後のコンテナを放棄しての撤収を宣言する。
告別式では仁科が表現の自由を守る大切さをスピーチしていた。
だが、告別式にメディア良化法賛同団体が紛れ込んでおり、銃を乱射する彼らは仁科と介助役の郁を誘拐したのだ。
図書隊が関東図書基地へと戻ると、誘拐事件を聞いた平賀たち警察も駆け付けるが、所詮は建前上でしかなく、本気で捜索する気はないと知っている玄田は邪魔をしないように部屋の隅にいろと指示する。
彼らは図書隊に対し、野辺山の蔵書全てを破棄することを要求してきた。
二人の安否確認を要求する玄田に、武山は郁のみを電話に出すことを承諾。
自分たちの無事を告げた郁は、突然柴崎と約束していたディナーをキャンセルするように伝えて欲しいと個人的な事を口に出して通話を切られてしまう。
だが、柴崎は郁とそんな約束をしていないと語り、彼女が指定した店は立川市にあるため、郁たちが捕らわれているのは立川市内だと伝える。
ただちに捜索が指示されるも、ジッとしていられない堂上は図書隊の隊員証を置いて飛び出してしまう。小牧も堂上と共に立川市へと向かう。
若い頃、無鉄砲で無茶をした堂上。
そんな自分に憧れて入隊してきた郁に対しては、入隊も図書特殊部隊への配属も反対だった。
それは郁を嫌っていたからではなく、過剰に心配していたからだ。
自分が到着するまで無茶はしないで欲しいと願う堂上。
そこに関東図書基地より連絡が入る。
仁科司令の位置がGPS機能によって確定したのだ。
実は仁科司令の義足が外されて30分が経過すると、GPS機能が作動する仕組みとなっていたのだ。
関東図書隊はただちに出撃の準備を整えるが、平賀は図書館以外での銃器の使用は違法だと抗議する。
しかし玄田は仁科司令たちの捕らわれている廃業した大型書店跡の廃ビルを買い取るように命じ、ビルを図書館施設にすると宣言。
無茶苦茶だと呆れる平賀に、玄田は「無法は無茶で叩き潰すのが図書隊の流儀だ」と悪びれる様子は無かった。
約束の時間になっても図書隊から蔵書の廃棄の連絡がないため、武山は仁科が大切に所持していた日野の悪夢から守った唯一の蔵書である『南多摩の郷土と歴史』を燃やしてしまうと、仁科の左足を銃で撃ち抜き、見せしめに彼を殺害しようとする。
仁科を守ろうと抵抗する郁だが、力及ばず倒されてしまい、彼女へと銃口が向けられる。
その時、部屋の外で騒ぎが発生、扉が開かれると閃光弾が投げ込まれた。
部屋へと飛び込んできた堂上と小牧は、郁と仁科を救出して逃走する。
追っ手を防ぐため、堂上が足止めのため一人残る。
堂上が激しい攻防を繰り広げる中、館内を捜索するテロリストたちから身を隠す3人。しかし堂上が気に掛る郁は負傷している仁科を小牧に任せ、堂上の下へと向かう。
その堂上は数々のテロリストを倒したものの、武山に追い詰められていた……
・キャスト
笠原郁 一等図書士:榮倉奈々
堂上篤 二等図書正:岡田准一(V6)
小牧幹久 二等図書正:田中圭
手塚光 一等図書士:福士蒼汰
柴崎麻子 一等図書士:栗山千明(特別出演)
玄田竜助 三等図書監:橋本じゅん
進藤 一等図書正(図書隊特殊部隊・狙撃隊員):波岡一喜
稲嶺和市(日野図書館長・故人):児玉清(写真出演)
仁科巌(関東図書基地司令):石坂浩二
折口マキ:西田尚美
尾井谷(メディア良化隊長):相島一之
武山健次(メディア良化法賛同団体幹部):鈴木一真
平賀(警視庁警部補):嶋田久作
明石:前野朋哉
同名作品でアニメも過去に作成されており、そちらは最近劇場版で最終巻「図書館革命」まで映像化されました。
物語は表現の自由に対して検閲が産まれてしまった日本。
現実では昭和から平成へと変わっていますが、この作品では昭和から正化という年号に変わってます。
まぁ日本では実際にここまで過激化することは現代ではあまり考えられないだろうけど、検閲に関しては東京で青少年育成条例とやらで規制が掛ったり、児童ポルノの単純所持に関しても規制しようという法案が提出されたり、地味に規制が増えて行っているのも事実で。
原作を知っているので気にはならなかったんだけど、知らない人は図書館法が成立できた経緯とか、検閲対象図書が出版される事情とか判らなかったみたいだな。原作では説明されてるんだけど。
出版について出版量の多さから出版前に全てを検閲するのが不可能な状態であり、出版物をチェックするのが基本的な手法。ただし書物は良化隊による検閲を受けることが増えたため、検閲により回収されてしまう損失を考えてかなり価格高騰しています。
キャストですが、岡田准一は悪くないんだけど、実際の設定よりも背が高いので、《怒れるチビ》ではなく、チビの堂上とのっぽの笠原、という凸凹っぷりがイマイチ表現出来ていなかったかな。
笠原役の榮倉奈々は高身長はいいんだけど、ちょっと笠原の《山猿》な雰囲気が出せていないのが残念。ただのボーイッシュな印象だった。
橋本じゅんの玄田はもっと無いというか、小さすぎるだろ。《喧嘩屋中年》は185cmの大男の筈なんだけど。
福士蒼汰の手塚は細すぎるというか、確かに実際細い印象のキャラクターだけど、細すぎる印象かな。
《情報屋》柴崎役の栗山千明は良かったけど、腹黒さが出てなかったかな。
平賀は原作よりも良化隊というか、国家権力寄りの人物設定に変わっており、かなり印象が悪い。原作のこの人は、警察という機構がそういう傾向があるのを理解しており、自信の正義感との板挟みにあるような人物なんだけど。
気になったのは何故か稲嶺和市が、日野の悪夢で死んだ事になっており、司令には仁科巌がなっています。
死んだ稲嶺は児玉清さん。
原作者のイメージがこの人で、死んでしまっているから設定変更にしたのかな。
しかし司令が変わってしまったことで、図書隊のシンボルマークにカミツレが使われている理由が弱くなってしまった。もちろん花言葉の「苦難の中の力」も重要だけど、稲嶺司令の死んだ奥様の大好きだった花、というのが重要だっただけにね。
《笑う正論》小牧や《頑な少年》手塚の影が薄いのは、まぁ仕方ない。
第1巻では小牧には大きな役割もないし、手塚の場面に時間を割いていたら大変だからな。
なので手塚について高所恐怖症の事も触れられてません。
次回作があれば彼らにスポットが当たるんだろうけどね。
戦闘シーンは自衛隊が撮影協力しているだけあって、かなり本格的な作りとなっています。
図書隊はともかく、良化隊は図書を処分するのが最終目的なら手榴弾とか有効そうにも思えますが、建前上は「殺傷目的の攻撃」は禁止となっているので、これらは使われずに基本的に銃器での攻撃のみです。
まぁ、催涙ガスとかは使えそうな気もするんだけどね。
現在TV放映中である有川浩原作の『空飛ぶ広報室』も自衛隊の協力があるため、航空自衛隊の協力も得られています。
司令の義足に関する秘密は、当然テロリストとかに情報漏えいするとまずいので、一部の人しか知らないのですが、図書士である柴崎がそれを知っていた事については手塚が驚いています。
原作を知っている人については不思議ではないことなのですが、続編が作られたらこのあたりについて触れられるのかどうか。
ちなみにアニメ版ではただの情報通だからとしか判っていません。
原作では一瞬で制圧している司令と笠原の救出シーンは岡田のアクションシーンに変更されて、彼の見せ場になっています。
賛同団体の武山はブレスレットから日野の悪夢で稲嶺を殺害した人物と同一だと思われるけど、そこをもっと利用するのかと思いきやそうでもなかったな。
てか、鈴木一真の年齢から逆算すると、日野の悪夢当時は22、3歳でちょっと若すぎる気もするけど。
一応笠原が主人公の筈なんだけど、この映画ではむしろ堂上が主人公っぽいね。
キャスティングに岡田が配役されているから仕方ないのか。
個人的に残念なのは、「熊か!」のエピソードが無かった事かな。
クマ殺しは好きな話なんだけど。
しかしこの作品の満足度98.2%ってどういう調査方法なんだろ。幾ら何でもそこまで高いとも思えないんだが。
ちなみに『はじまりの国』シリーズ関するスピンオフ作品が短編物語として映画の公式サイトで見ることが出来ます。
個人的評価:70点
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彼女が購入しようとした『はじまりの国のさいごの話』も検閲の対象とされていたため、郁は咄嗟に手にしていた本を隠すが、良化隊員に見つかり咎められてしまう。
本を取り上げようとする良化隊員に必死に抵抗を続けていた郁を救ったのは、一人の図書隊員だった。彼は『見計い権限』を行使して検閲対象の本を図書館にて買い上げることで、郁の本を守ってくれたのだった。
彼に憧れを抱いた郁は彼と同じ図書隊へと入隊する。
女性としては類まれな身体能力を持つ郁は、防衛部の配属となり男子にも負けない訓練を熟すが、教官を務める堂上篤二等図書正(岡田准一)からは叱責を受ける日々だった。
同僚の柴崎麻子(栗山千明)に教官の愚痴をこぼす郁。
ある日の柔道の練習中では、女子では誰も相手とならないため、寝技に持ち込みたいと男子たちが名乗りを上げる中、堂上が相手を務める。
自分よりも小さい堂上を舐めてかかる郁だが、堂上に簡単に投げ飛ばされてしまった。
悔しければ自分に畳を拝ませてみろと言われた郁は怒り心頭で、立ち去ろうとしていた堂上に飛び蹴りをお見舞いする。
怒髪天を衝く堂上は、お返しにと郁に対して腕十字を掛ける。
そんな様子を偶然通りかかった玄田竜助三等図書監(橋本じゅん)はそんな郁を面白いと感じる。
玄田に目を掛けられた郁は、同僚の優等生・手塚光一等図書士(福士蒼汰)と共に図書隊の中でも精鋭部隊である図書特殊部隊(ライブラリー・タスクフォース)の配属となり、正式に堂上の部下となる。
図書特殊部隊は防衛部に所属するが、通常図書館業務から大規模制圧戦まで、全業務に精通し、郁は初めての女性隊員となった。
厳しい訓練が実施され、郁は着いていくのがやっとの状態で、同期の手塚との差が歴然だった。
野外での訓練を終えた帰り、郁は書店でメディア良化隊による検閲を目撃する。しかし図書隊の役割はあくまでも専守防衛であり、図書館以外で良化隊の妨害をする権限は持ち合わせていなかった。
そのまま立ち去ろうとする図書特殊部隊だが、幼い子供が本を取り上げられている姿に昔の自分を重ね合わせた郁は無断で飛び出すと、書店へと乗り込むと『見計らい権限』を行使を宣言する。
だが、一等図書士を名乗る郁に対して、良化隊は『見計らい権限』を持つのは図書正以上だと指摘されて、郁の取り返そうとした本も取り上げられてしまう。
必死に抵抗しようとする郁を助けたのは堂上だった。
図書正である堂上は正式に『見計らい権限』の行使を宣言して場を収めることに成功する。
しかし『見計らい権限』は図書館が本を買い上げる制度であり、財源の関係からむやみやたらと出来るものではないとの叱責を郁は受けてしまう。
自分を助けてくれた図書隊員もしてくれたと反発する郁だが、堂上はその人物を『馬鹿』だと非難する。憧れの人物を批判された郁は「王子様」を馬鹿にするなと怒り心頭。
二人のやり取りを聞いていた小牧幹久二等図書正(田中圭)は思わず噴き出してしまう。
実は郁が王子様と憧れる人物は、若き頃の堂上だったのだ。
図書館にて堂上と巡回していた郁は不審な青年を目撃して追跡、青年が男子トイレにて雑誌からグラビア写真を切り抜いている現場を押さえる。
カッターナイフで襲い掛かってきた青年を投げ飛ばした郁は、駆け付けた堂上に現行犯での犯人確保を報告するが、立ち上がった青年がナイフで襲い掛かってきた。
咄嗟に郁を庇った堂上は腕を切られるも、犯人を投げ飛ばすと抑え込んで手錠で拘束する。
郁は堂上に犯人の身柄を拘束しないで「確保」を謳った事を叱責されると、「いつまでもスポーツ気分なら辞めてしまえ!」という怒りを受ける。
郁はそこで初めてこれまで堂上に怒られていたのは、自分が訓練をスポーツと同じ感覚でしていたためだと気付くが、決して辞めないと誓う。
その頃、世間では事件を起こした少年が、ホラー小説などを読んでいた事が問題としてマスコミで報じられていた。
郁の勤務する武蔵野第一図書館にもPTA団体が乗り込んで、少年が読んでいたような本を全て閲覧禁止にするようにと訴えてきていた。
そうした団体に腹を立てた柴崎たちは、メディア良化法による検閲の歴史をテーマとした特集を実施しようと企画する。その中には郁の思い出の「はじまりの国」シリーズも含まれていた。
実務訓練でも他の図書特殊部隊より劣るうえ、通常の図書館任務は更にダメな郁に対して冷たい態度で接する手塚は、彼女を足手纏いだと非難する。
そんな手塚に、堂上は彼女にどうして欲しいのかと問いかけ、優秀な手塚と同じレベルに達しない者を切り捨てていればほとんど残る者はいないと指摘する。
少年の事件を切っ掛けに、メディア良化隊が少年の読んでいた本の提出を求めてくる。
図書館では避難警報が発令され、利用者たちは避難誘導されるが、帰宅できなくなった事に不満を漏らす人々や、抗争を「戦争ごっこ」と非難する人々が存在していた。
本の提出を求めるメディア良化隊長の尾井谷(相島一之)に対し、玄田は図書館法の下、これを拒否。
両者による戦闘が決定する。
防衛隊はただちに防衛任務につき、郁も手塚と共に防衛に着く。
緊張の漂う中、戦闘開始時間と共にメディア良化隊による発砲が行われ、図書隊もこれに対抗する。
そんな中、図書館勤務の同僚と共に避難しようとしていた柴崎は、窓への発砲で良化隊の別動隊が図書館に侵入しているのを発見する。
頭脳明晰な柴崎はすぐに彼らの目的を見抜くと、館内放送で彼らの目的が第4会議室にある次の特集のために用意されていた本であると伝える。
館内放送を聞いた郁は、本来の目的地から急遽変更、第4会議室へと向かう。
目的地の変更に反対の手塚だったが、郁は柴崎は適当なことを言う人物ではないと彼女への絶対の信頼をみせる。
慎重に第4会議室へと向かった二人は、本の回収を終えて出てきた二人の良化隊員を目撃する。
逃走する良化隊員を追跡する郁と手塚だが、良化隊員は一人が屋上から降下してしまう。
一方を手塚が拘束すると、郁が素早く逃げた隊員を追跡。落下地点で追いついて本の奪還に成功する。
しかし周囲を良化隊員に取り囲まれてしまい、離れた場所にある入口から施設内へ逃げ込もうと決意する。
咄嗟に飛び出す郁は発砲を受けるが、そんな彼女を救ったのは堂上だった。
銃撃で応戦しながら、堂上は郁に「脊髄反射で行動するな」と叱責しながらも無事だった事に安堵する。
すぐに応援が駆け付け、取り囲んでいた良化隊員たちも撤収。
戦闘時刻が終了し、良化隊は引き揚げ、図書隊は薬莢など戦闘の痕跡を片付けていた。
堂上は郁と手塚に第4会議室へと向かう判断を下した事を褒めて立ち去る。
残された手塚は、郁に対して自分と付き合わないか、と突然の提案をするのだった。
警視庁の平賀警部補(嶋田久作)は少年の読んでいた本の貸し出し記録の提出を仁科巌関東図書基地司令(石坂浩二)に求めてくる。
仁科は先のメディア良化隊による襲撃について、図書館の内通者がしたという情報をチラつかせ、図書館も一枚岩ではないと指摘する。
しかし図書館法を盾に利用者の秘密を守ると仁科は、平賀の脅しにも取れる要求を拒否する。
彼らにとって警察は信用するに足らない相手だった。
日野の悪夢の時、日野図書館は警察に武装集団の襲撃を連絡するも動いてくれなかったのだ。
仁科はそれを知る日野の悪夢の唯一の生き残りだった。
故・稲嶺和市日野図書館長(児玉清)の部下だった仁科は、目の前で稲嶺を殺害され、彼も足を打たれて右足を失っており、今は義足をつけて車いす生活を送っていた。
突然の交際の申し込みにすっかり狼狽する郁は、柴崎に相談を持ちかけるも結論は出ない。
手塚に対してギクシャクした態度になってしまう郁。
そうした中、小田原にある私立図書館を運営する野辺山宗八が死去する。
彼の情報歴史資料館にある蔵書は遺書により関東図書隊へ譲渡される事が決定する。
実はここの蔵書には、メディア良化法設立に関する裏情報なども多数含まれていた。これまでは個人資産であったため、メディア良化委員も手出しできなかったが、これを機に強奪するのは明白であり、図書隊成立以来、最も厳しい戦闘が起こると予想された。
当然、図書特殊部隊も蔵書の防衛任務に着く事となるが、郁だけは野辺山の葬儀に参列する仁科司令の護衛任務に配属される。
納得できずに堂上へ抗議する郁だが、堂上は郁が足手纏いだからだと切り捨てる。
しかし郁の瞬発力や足の速さは自分以上だと、足手纏いという事に納得できない手塚は堂上を批判。小牧はその批判も仕方ないと堂上に正論をぶつける。
そして決戦の日、郁や関東図書基地の人々に見送られて小田原へと向かう図書隊。
雑誌社『新世相』の週刊誌『新世相』の記者であり、玄田の友人でもある折口マキ(西田尚美)も事件を記事にするために図書隊に同行する。
図書隊は法的に蔵書が図書隊に移る時間まで、土嚢を積み重ね、屋上に設置したコンテナへ蔵書の運び込みを行うなどの防衛準備を整える。
尾井谷による蔵書の引き渡し要求を突っぱねる玄田。
そして時間となり、両者の間で戦闘の火ぶたが切られた。
最前線で防衛に着く堂上と小牧。
手塚は進藤一等図書正(波岡一喜)と共に狙撃犯へと配属された。
苛烈を極める良化特務機関の攻撃に次々と負傷者が出る図書隊だが、それでも輸送機でコンテナを関東図書基地へと移送する。
じりじりと防衛線を下げていく図書隊だが、3つのコンテナのうち、2つを運び終える。
堂上は奮闘して必死に戦線を維持、仲間の後退を支援する。
尾井谷はメディア良化法賛同団体幹部の武山健次(鈴木一真)に連絡を入れ、強硬手段を命じる。
残り1つのコンテナとなるが、関東図書基地から連絡を受けた玄田は突如最後のコンテナを放棄しての撤収を宣言する。
告別式では仁科が表現の自由を守る大切さをスピーチしていた。
だが、告別式にメディア良化法賛同団体が紛れ込んでおり、銃を乱射する彼らは仁科と介助役の郁を誘拐したのだ。
図書隊が関東図書基地へと戻ると、誘拐事件を聞いた平賀たち警察も駆け付けるが、所詮は建前上でしかなく、本気で捜索する気はないと知っている玄田は邪魔をしないように部屋の隅にいろと指示する。
彼らは図書隊に対し、野辺山の蔵書全てを破棄することを要求してきた。
二人の安否確認を要求する玄田に、武山は郁のみを電話に出すことを承諾。
自分たちの無事を告げた郁は、突然柴崎と約束していたディナーをキャンセルするように伝えて欲しいと個人的な事を口に出して通話を切られてしまう。
だが、柴崎は郁とそんな約束をしていないと語り、彼女が指定した店は立川市にあるため、郁たちが捕らわれているのは立川市内だと伝える。
ただちに捜索が指示されるも、ジッとしていられない堂上は図書隊の隊員証を置いて飛び出してしまう。小牧も堂上と共に立川市へと向かう。
若い頃、無鉄砲で無茶をした堂上。
そんな自分に憧れて入隊してきた郁に対しては、入隊も図書特殊部隊への配属も反対だった。
それは郁を嫌っていたからではなく、過剰に心配していたからだ。
自分が到着するまで無茶はしないで欲しいと願う堂上。
そこに関東図書基地より連絡が入る。
仁科司令の位置がGPS機能によって確定したのだ。
実は仁科司令の義足が外されて30分が経過すると、GPS機能が作動する仕組みとなっていたのだ。
関東図書隊はただちに出撃の準備を整えるが、平賀は図書館以外での銃器の使用は違法だと抗議する。
しかし玄田は仁科司令たちの捕らわれている廃業した大型書店跡の廃ビルを買い取るように命じ、ビルを図書館施設にすると宣言。
無茶苦茶だと呆れる平賀に、玄田は「無法は無茶で叩き潰すのが図書隊の流儀だ」と悪びれる様子は無かった。
約束の時間になっても図書隊から蔵書の廃棄の連絡がないため、武山は仁科が大切に所持していた日野の悪夢から守った唯一の蔵書である『南多摩の郷土と歴史』を燃やしてしまうと、仁科の左足を銃で撃ち抜き、見せしめに彼を殺害しようとする。
仁科を守ろうと抵抗する郁だが、力及ばず倒されてしまい、彼女へと銃口が向けられる。
その時、部屋の外で騒ぎが発生、扉が開かれると閃光弾が投げ込まれた。
部屋へと飛び込んできた堂上と小牧は、郁と仁科を救出して逃走する。
追っ手を防ぐため、堂上が足止めのため一人残る。
堂上が激しい攻防を繰り広げる中、館内を捜索するテロリストたちから身を隠す3人。しかし堂上が気に掛る郁は負傷している仁科を小牧に任せ、堂上の下へと向かう。
その堂上は数々のテロリストを倒したものの、武山に追い詰められていた……
・キャスト
笠原郁 一等図書士:榮倉奈々
堂上篤 二等図書正:岡田准一(V6)
小牧幹久 二等図書正:田中圭
手塚光 一等図書士:福士蒼汰
柴崎麻子 一等図書士:栗山千明(特別出演)
玄田竜助 三等図書監:橋本じゅん
進藤 一等図書正(図書隊特殊部隊・狙撃隊員):波岡一喜
稲嶺和市(日野図書館長・故人):児玉清(写真出演)
仁科巌(関東図書基地司令):石坂浩二
折口マキ:西田尚美
尾井谷(メディア良化隊長):相島一之
武山健次(メディア良化法賛同団体幹部):鈴木一真
平賀(警視庁警部補):嶋田久作
明石:前野朋哉
【感想】
有川浩原作の同名小説『図書館戦争』の実写映画化。同名作品でアニメも過去に作成されており、そちらは最近劇場版で最終巻「図書館革命」まで映像化されました。
物語は表現の自由に対して検閲が産まれてしまった日本。
現実では昭和から平成へと変わっていますが、この作品では昭和から正化という年号に変わってます。
まぁ日本では実際にここまで過激化することは現代ではあまり考えられないだろうけど、検閲に関しては東京で青少年育成条例とやらで規制が掛ったり、児童ポルノの単純所持に関しても規制しようという法案が提出されたり、地味に規制が増えて行っているのも事実で。
原作を知っているので気にはならなかったんだけど、知らない人は図書館法が成立できた経緯とか、検閲対象図書が出版される事情とか判らなかったみたいだな。原作では説明されてるんだけど。
出版について出版量の多さから出版前に全てを検閲するのが不可能な状態であり、出版物をチェックするのが基本的な手法。ただし書物は良化隊による検閲を受けることが増えたため、検閲により回収されてしまう損失を考えてかなり価格高騰しています。
キャストですが、岡田准一は悪くないんだけど、実際の設定よりも背が高いので、《怒れるチビ》ではなく、チビの堂上とのっぽの笠原、という凸凹っぷりがイマイチ表現出来ていなかったかな。
笠原役の榮倉奈々は高身長はいいんだけど、ちょっと笠原の《山猿》な雰囲気が出せていないのが残念。ただのボーイッシュな印象だった。
橋本じゅんの玄田はもっと無いというか、小さすぎるだろ。《喧嘩屋中年》は185cmの大男の筈なんだけど。
福士蒼汰の手塚は細すぎるというか、確かに実際細い印象のキャラクターだけど、細すぎる印象かな。
《情報屋》柴崎役の栗山千明は良かったけど、腹黒さが出てなかったかな。
平賀は原作よりも良化隊というか、国家権力寄りの人物設定に変わっており、かなり印象が悪い。原作のこの人は、警察という機構がそういう傾向があるのを理解しており、自信の正義感との板挟みにあるような人物なんだけど。
気になったのは何故か稲嶺和市が、日野の悪夢で死んだ事になっており、司令には仁科巌がなっています。
死んだ稲嶺は児玉清さん。
原作者のイメージがこの人で、死んでしまっているから設定変更にしたのかな。
しかし司令が変わってしまったことで、図書隊のシンボルマークにカミツレが使われている理由が弱くなってしまった。もちろん花言葉の「苦難の中の力」も重要だけど、稲嶺司令の死んだ奥様の大好きだった花、というのが重要だっただけにね。
《笑う正論》小牧や《頑な少年》手塚の影が薄いのは、まぁ仕方ない。
第1巻では小牧には大きな役割もないし、手塚の場面に時間を割いていたら大変だからな。
なので手塚について高所恐怖症の事も触れられてません。
次回作があれば彼らにスポットが当たるんだろうけどね。
戦闘シーンは自衛隊が撮影協力しているだけあって、かなり本格的な作りとなっています。
図書隊はともかく、良化隊は図書を処分するのが最終目的なら手榴弾とか有効そうにも思えますが、建前上は「殺傷目的の攻撃」は禁止となっているので、これらは使われずに基本的に銃器での攻撃のみです。
まぁ、催涙ガスとかは使えそうな気もするんだけどね。
現在TV放映中である有川浩原作の『空飛ぶ広報室』も自衛隊の協力があるため、航空自衛隊の協力も得られています。
司令の義足に関する秘密は、当然テロリストとかに情報漏えいするとまずいので、一部の人しか知らないのですが、図書士である柴崎がそれを知っていた事については手塚が驚いています。
原作を知っている人については不思議ではないことなのですが、続編が作られたらこのあたりについて触れられるのかどうか。
ちなみにアニメ版ではただの情報通だからとしか判っていません。
原作では一瞬で制圧している司令と笠原の救出シーンは岡田のアクションシーンに変更されて、彼の見せ場になっています。
賛同団体の武山はブレスレットから日野の悪夢で稲嶺を殺害した人物と同一だと思われるけど、そこをもっと利用するのかと思いきやそうでもなかったな。
てか、鈴木一真の年齢から逆算すると、日野の悪夢当時は22、3歳でちょっと若すぎる気もするけど。
一応笠原が主人公の筈なんだけど、この映画ではむしろ堂上が主人公っぽいね。
キャスティングに岡田が配役されているから仕方ないのか。
個人的に残念なのは、「熊か!」のエピソードが無かった事かな。
クマ殺しは好きな話なんだけど。
しかしこの作品の満足度98.2%ってどういう調査方法なんだろ。幾ら何でもそこまで高いとも思えないんだが。
ちなみに『はじまりの国』シリーズ関するスピンオフ作品が短編物語として映画の公式サイトで見ることが出来ます。
個人的評価:70点


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