夏目友人帳 肆 第十話「祀られた神様」
獣を捕らえるために仕掛けた黒衣の妖の罠に掛かった夏目貴志。彼の体から発せられた人の匂いを感じ取った黒衣たちは、彼が人の子ではないかと疑い始める。
間一髪、斑と名取周一に救われた貴志だが、黒衣たちの疑いは晴れないまま。
川に流されている途中に豊月神の気配を感じ取っていた貴志は、斑と共にその場所へと向かう。
一方、柊と残った名取は、白傘の真意を問い質そうとする。
ギリギリになって貴志を頼った彼らに、本当に豊月神は封じられているのか、彼の妖力と人の良さを利用して騙しているのではないか、豊月神は既にいなくなっているのではないのか、と疑っていた。
夏目の回りは、夏目本人がかなりのお人よしだから、その分色々と疑ったり、気を張り巡らせて夏目を守ろうとしてくれてる苦労人たちが多いな。ま、名取とかは、夏目には疑うようになってほしくないから、その部分は自分たちが請け負うべきものだと思っているのかもしれないけどね。
白傘は豊月神を封印した祓い人が大した力を持つ者ではなく、本来の豊月神ならその程度の封印は破って簡単に出てこれる。人々の信仰も薄れ、神として祀られる退屈な日々に飽きたのだと感じた白傘たちは、祭りまでには出てくるとばかり考えていた。
そして今回の祭りを最後に、旅に出ようと提案するつもりであったのだが、豊月神は既に去ってしまったのかもしれないと思うようになっていた。
しかし柊は豊月神が白傘たちを見捨てて去るような主だったのか、封印が思ったよりも強くて助けを待っているのかもしれない、仕えると決めたのであれば主を信じて待てと告げる。
この辺りでなんとなく豊月神について気付くのだが。
少なくとも、夏目が豊月神の気配を感じ取っていたので、見捨てて去ってしまったわけではないのだけははっきりと判る。
間一髪、斑と名取周一に救われた貴志だが、黒衣たちの疑いは晴れないまま。
川に流されている途中に豊月神の気配を感じ取っていた貴志は、斑と共にその場所へと向かう。
一方、柊と残った名取は、白傘の真意を問い質そうとする。
ギリギリになって貴志を頼った彼らに、本当に豊月神は封じられているのか、彼の妖力と人の良さを利用して騙しているのではないか、豊月神は既にいなくなっているのではないのか、と疑っていた。
夏目の回りは、夏目本人がかなりのお人よしだから、その分色々と疑ったり、気を張り巡らせて夏目を守ろうとしてくれてる苦労人たちが多いな。ま、名取とかは、夏目には疑うようになってほしくないから、その部分は自分たちが請け負うべきものだと思っているのかもしれないけどね。
白傘は豊月神を封印した祓い人が大した力を持つ者ではなく、本来の豊月神ならその程度の封印は破って簡単に出てこれる。人々の信仰も薄れ、神として祀られる退屈な日々に飽きたのだと感じた白傘たちは、祭りまでには出てくるとばかり考えていた。
そして今回の祭りを最後に、旅に出ようと提案するつもりであったのだが、豊月神は既に去ってしまったのかもしれないと思うようになっていた。
しかし柊は豊月神が白傘たちを見捨てて去るような主だったのか、封印が思ったよりも強くて助けを待っているのかもしれない、仕えると決めたのであれば主を信じて待てと告げる。
この辺りでなんとなく豊月神について気付くのだが。
少なくとも、夏目が豊月神の気配を感じ取っていたので、見捨てて去ってしまったわけではないのだけははっきりと判る。
崖に豊月神の封じられていると思われるものを発見した貴志だが、そこには獣も潜んでいた。
獣を喰らってしまおうと提案するニャンコ先生は、この獣を不月神に捕らえられれば、喩え豊月神を助けても意味がなくなると告げる。
そこで名取は不月神を封じるために用意した瓶を使い、貴志と共に獣を封じた。
ニャンコ先生のお言葉はもっともなんだけど、生首ぶらさげて帰ってくる豊穣の神様は見たくないな。
だがそこに光を感じ取り黒衣のものたちが現れ、名取が彼らを足止めしている間に貴志は壷を持って平原へと向かう。
ボロボロになってる貴志は豊月神だという事を疑わられるんじゃないのかと思ったら、案の定少し疑いの目を向けられてた。
ボロボロになりながらも勝利を得た貴志だが、不月は彼の正体に気付いてしまう。
夏目に豊月神を封じたのではないか、と豊月神の居場所を問い質そうと迫る不月神。
不月は豊月と遂になる存在なんだから、もっと早くに気づいていても良かったのかもしれないが、接触したのが一瞬だったから判らなかったのかな。
そこに現れた斑が、祟られるかもしれないにも関わらず、貴志を庇い不月神へと牙を剥く。
斑を止めようとする貴志に、共にやってきた名取は回収した豊月神の封印された石を差し出す。
石を受け取った貴志は、豊月神の記憶を目にする。
規模は小さいながらも温かな月分祭。
人々の信仰を失った豊月神は下級の祓い人の封印を解けぬほどに力を失っていた。
喩え今回の祭りに勝利しても、山を護る力はなかった。
祭りは小さな村の祭りだから、村が廃れた事で無くなってしまったのか。神を生み出すほどの祭りだからと言って、必ずしも規模が大きいとは限らないんだな。
祭りを終わりとする豊月に、不月は自分たちと共に行こう告げ、豊月神と不月神は黒衣と白傘を連れて山を去っていく。
対立していた白と黒の二つの神は、同じ色の光となって山からいなくなった。
貴志は名取が来てくれて良かった。自分1人ではきっと出来なかった、と名取に感謝する。
夏目は確実に人を頼る、という事を覚えるようになってきたみたいだ。
それはきっと名取でも同じ。名取一人なら、依頼主の思惑通りに不月を封じるしかなかったわけで、夏目がいてくれたから神祓いをせずに解決することが出来たのでしょう。
的場一門のように全ての妖を捕えるか祓うかすることを考えているわけではない名取にとって、夏目の存在はきっと重要なんだな。
貴志は疲労から数日間寝込み、ニャンコ先生に嫌みを受ける日々を過ごした。
春の気配を感じながらも、貴志は今度は自分から名取に会いに行こうと思っていた。
こーゆー時にでも言い聞かせておかないと、夏目は忠告とかを聞き流してしまうだろうからな。
相変わらず、考え方や行動の違いに戸惑う事があるけれど、
違うからこそ、補い合っていけることもある気がしたから
熱がひいて出かけた貴志は、名取が来るまでの間、柊と言葉を交わす。
名取は神払いをせずに治めたので、祓い人の間でも名が上がったのだという。
依頼した祓い屋もまさか神祓いをせずに解決できるとは思っていなかった、という事だな。
そして相変わらず名取は煌めいてる……
次回 第十一話「一枚の写真」
夏目の両親の写真。
これまで全く謎の存在だった両親についての情報がようやく出てくるのか。
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獣を喰らってしまおうと提案するニャンコ先生は、この獣を不月神に捕らえられれば、喩え豊月神を助けても意味がなくなると告げる。
そこで名取は不月神を封じるために用意した瓶を使い、貴志と共に獣を封じた。
ニャンコ先生のお言葉はもっともなんだけど、生首ぶらさげて帰ってくる豊穣の神様は見たくないな。
だがそこに光を感じ取り黒衣のものたちが現れ、名取が彼らを足止めしている間に貴志は壷を持って平原へと向かう。
ボロボロになってる貴志は豊月神だという事を疑わられるんじゃないのかと思ったら、案の定少し疑いの目を向けられてた。
ボロボロになりながらも勝利を得た貴志だが、不月は彼の正体に気付いてしまう。
夏目に豊月神を封じたのではないか、と豊月神の居場所を問い質そうと迫る不月神。
不月は豊月と遂になる存在なんだから、もっと早くに気づいていても良かったのかもしれないが、接触したのが一瞬だったから判らなかったのかな。
そこに現れた斑が、祟られるかもしれないにも関わらず、貴志を庇い不月神へと牙を剥く。
斑を止めようとする貴志に、共にやってきた名取は回収した豊月神の封印された石を差し出す。
石を受け取った貴志は、豊月神の記憶を目にする。
規模は小さいながらも温かな月分祭。
人々の信仰を失った豊月神は下級の祓い人の封印を解けぬほどに力を失っていた。
喩え今回の祭りに勝利しても、山を護る力はなかった。
祭りは小さな村の祭りだから、村が廃れた事で無くなってしまったのか。神を生み出すほどの祭りだからと言って、必ずしも規模が大きいとは限らないんだな。
祭りを終わりとする豊月に、不月は自分たちと共に行こう告げ、豊月神と不月神は黒衣と白傘を連れて山を去っていく。
対立していた白と黒の二つの神は、同じ色の光となって山からいなくなった。
貴志は名取が来てくれて良かった。自分1人ではきっと出来なかった、と名取に感謝する。
夏目は確実に人を頼る、という事を覚えるようになってきたみたいだ。
それはきっと名取でも同じ。名取一人なら、依頼主の思惑通りに不月を封じるしかなかったわけで、夏目がいてくれたから神祓いをせずに解決することが出来たのでしょう。
的場一門のように全ての妖を捕えるか祓うかすることを考えているわけではない名取にとって、夏目の存在はきっと重要なんだな。
貴志は疲労から数日間寝込み、ニャンコ先生に嫌みを受ける日々を過ごした。
春の気配を感じながらも、貴志は今度は自分から名取に会いに行こうと思っていた。
こーゆー時にでも言い聞かせておかないと、夏目は忠告とかを聞き流してしまうだろうからな。
相変わらず、考え方や行動の違いに戸惑う事があるけれど、
違うからこそ、補い合っていけることもある気がしたから
熱がひいて出かけた貴志は、名取が来るまでの間、柊と言葉を交わす。
名取は神払いをせずに治めたので、祓い人の間でも名が上がったのだという。
依頼した祓い屋もまさか神祓いをせずに解決できるとは思っていなかった、という事だな。
そして相変わらず名取は煌めいてる……
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