夏目友人帳 参 第四話「幼き日々に」
試験が終わり、夏目貴志は北本篤史や西村悟と何処かへ遊びに行こうという話で盛り上がっていると、笹田純が加わってきて父親から貰ったという美術館の鑑賞券を見せるも、篤史や悟はまったく乗り気にならない。
そういや、この町の人たちは何をして遊んでいるんだろう。あまりレジャーのための施設はなさそうだけど。
貴志が帰宅すると、藤原塔子が小学校の同窓会の葉書をじっと見ていた。
プレゼント交換した時の思い出を語り、自分のプレゼントが当たった栗山さんがこんなものいらない、と言った時の事を謝りたいと思っている事を口にする。
しかしこの事で自分の方が罪悪感を覚えるところが、塔子さんが昔から良い人だった事を露わしているよな。普通はこの内容では罪悪感を覚えるのは栗山の方だろう。
小学生の頃、友達との思い出がなかった夏目には、少し羨ましかった。
美術館に興味の無かったニャンコ先生だが、ラーメン屋の話を話を聞いて俄然行く気に。
猫の癖にラーメン喰うつもりか……まぁケーキを喰うぐらいだからな。
人間には姿の見えない木の上の妖怪は、人間は夏と同じでただ通り過ぎていくものに過ぎない、と考えるが、自分の姿を見ることが出来た1人の少年の事を思い出していた。
誰にも姿が見えずに暇だった妖は、道行く人を驚かせても誰も驚かない。
そんな時、他の子供から虐められていた幼い貴志を見かけた。
自分の姿を見ることの出来る貴志に興味を覚え、貴志を驚かせては追い掛ける日々を楽しんだ妖は、貴志が見えるという事で虐められている事を知る。
暇なのか、と訊ねられて妖は思わず、自分は忙しくて貴志に構っている暇などない、と強がってしまい後悔する。
逃げ回っているちび夏目が可愛いい。
そういや、この町の人たちは何をして遊んでいるんだろう。あまりレジャーのための施設はなさそうだけど。
貴志が帰宅すると、藤原塔子が小学校の同窓会の葉書をじっと見ていた。
プレゼント交換した時の思い出を語り、自分のプレゼントが当たった栗山さんがこんなものいらない、と言った時の事を謝りたいと思っている事を口にする。
しかしこの事で自分の方が罪悪感を覚えるところが、塔子さんが昔から良い人だった事を露わしているよな。普通はこの内容では罪悪感を覚えるのは栗山の方だろう。
小学生の頃、友達との思い出がなかった夏目には、少し羨ましかった。
美術館に興味の無かったニャンコ先生だが、ラーメン屋の話を話を聞いて俄然行く気に。
猫の癖にラーメン喰うつもりか……まぁケーキを喰うぐらいだからな。
人間には姿の見えない木の上の妖怪は、人間は夏と同じでただ通り過ぎていくものに過ぎない、と考えるが、自分の姿を見ることが出来た1人の少年の事を思い出していた。
誰にも姿が見えずに暇だった妖は、道行く人を驚かせても誰も驚かない。
そんな時、他の子供から虐められていた幼い貴志を見かけた。
自分の姿を見ることの出来る貴志に興味を覚え、貴志を驚かせては追い掛ける日々を楽しんだ妖は、貴志が見えるという事で虐められている事を知る。
暇なのか、と訊ねられて妖は思わず、自分は忙しくて貴志に構っている暇などない、と強がってしまい後悔する。
逃げ回っているちび夏目が可愛いい。
笹田たちと美術館へ向かう貴志は、自分が住んでいた時の事を思い出す。
親戚中をたらい回しにされ、様々な町を渡り歩いて覚えていない貴志だが、この町だけは記憶にあった。
叔父さんから古いコートを貰った貴志。
他の親戚に押し付けようとしたのを聞かれたバツの悪さから、古いコートを与えて誤魔化しただけで、しかも手渡すのではなく投げ渡すという行為にこの叔父の夏目に対する感情というのがよく現れていますが、それでも誰かからプレゼントなど貰った事がまともに無かったから嬉しかったんだろうな。
同級生から声を掛けられていた貴志は、妖怪に脅かされて転んでしまい、妖に「あっちへ行け!」「ボクが何をしたんだ」と泣き出してしまう。
それ以来、貴志は違う道を通るようになってしまった。
妖はそうしたある日、貴志が猫を抱いて笑う姿を目にする。
早く1人になりたいと思う貴志だが、妖は1人が寂しいことは知っていた。
人間に対して憎しみや怒りを覚えるようになった妖だが、やがて何も感じなくなっていった。
そんなある日、彼女の前に成長した貴志が現れた。
幼い頃、変な別れ方をした貴志はずっと彼女の事が気になっていた。
今なら彼女の優しさが判ると微笑む貴志に、妖は貴志が優しい笑顔を浮かべる事が出来るようになったのは、きっと優しい人と巡り会えたのだと喜ぶ。
今の街に来て、夏目は妖たちの優しさなども知る事が出来たので、あの時の妖怪は一人ぼっちの自分をかまってくれていたと気付く事が出来たのですね。
帰宅すると、塔子さんがいて、同窓会で栗田さんと会えたのだという。
逢いたい人がいる伝えた貴志を、七ヶ淵の駅に降ろしてくれた友人たち。
夏目は本当に良い人たちに囲まれてます。
たぶん今の友人たちは夏目が妖を見えると知っても、気味悪がったりはしないのでしょうけど、夏目自身過去に嫌な思いを沢山しているから、「もしも」を怖がって話せないんだろうね。
そんなわけで今回は木の上の妖怪のモノローグで、ちび夏目メインの回でした。
再会した時の妖の喜びの表わし方が、この作品らしくて凄く良かった。幼い夏目は恐ろしい妖怪とも出会っていたけど、こういう良い妖とも本当は沢山出会っていたんだろうな。
夏目もある程度引っ越しを繰り返していたら、妖怪の事は言わない方が良いと気付いたと思うのだけど、行く先々で口にしてしまったのは、見えないフリをなかなかできなかったり、他人に見えているかどうかの判断ができなかったりしたからなのかな。今でも反応してしまってる時あるぐらいだからなぁ。
しかし中には笹田みたいに、見えると知って逆に近寄ってくる子供とかいても良さそうなんだけどな。
次回 第五話「蔵にひそむもの」
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親戚中をたらい回しにされ、様々な町を渡り歩いて覚えていない貴志だが、この町だけは記憶にあった。
叔父さんから古いコートを貰った貴志。
他の親戚に押し付けようとしたのを聞かれたバツの悪さから、古いコートを与えて誤魔化しただけで、しかも手渡すのではなく投げ渡すという行為にこの叔父の夏目に対する感情というのがよく現れていますが、それでも誰かからプレゼントなど貰った事がまともに無かったから嬉しかったんだろうな。
同級生から声を掛けられていた貴志は、妖怪に脅かされて転んでしまい、妖に「あっちへ行け!」「ボクが何をしたんだ」と泣き出してしまう。
それ以来、貴志は違う道を通るようになってしまった。
妖はそうしたある日、貴志が猫を抱いて笑う姿を目にする。
早く1人になりたいと思う貴志だが、妖は1人が寂しいことは知っていた。
人間に対して憎しみや怒りを覚えるようになった妖だが、やがて何も感じなくなっていった。
そんなある日、彼女の前に成長した貴志が現れた。
幼い頃、変な別れ方をした貴志はずっと彼女の事が気になっていた。
今なら彼女の優しさが判ると微笑む貴志に、妖は貴志が優しい笑顔を浮かべる事が出来るようになったのは、きっと優しい人と巡り会えたのだと喜ぶ。
今の街に来て、夏目は妖たちの優しさなども知る事が出来たので、あの時の妖怪は一人ぼっちの自分をかまってくれていたと気付く事が出来たのですね。
帰宅すると、塔子さんがいて、同窓会で栗田さんと会えたのだという。
逢いたい人がいる伝えた貴志を、七ヶ淵の駅に降ろしてくれた友人たち。
夏目は本当に良い人たちに囲まれてます。
たぶん今の友人たちは夏目が妖を見えると知っても、気味悪がったりはしないのでしょうけど、夏目自身過去に嫌な思いを沢山しているから、「もしも」を怖がって話せないんだろうね。
そんなわけで今回は木の上の妖怪のモノローグで、ちび夏目メインの回でした。
再会した時の妖の喜びの表わし方が、この作品らしくて凄く良かった。幼い夏目は恐ろしい妖怪とも出会っていたけど、こういう良い妖とも本当は沢山出会っていたんだろうな。
夏目もある程度引っ越しを繰り返していたら、妖怪の事は言わない方が良いと気付いたと思うのだけど、行く先々で口にしてしまったのは、見えないフリをなかなかできなかったり、他人に見えているかどうかの判断ができなかったりしたからなのかな。今でも反応してしまってる時あるぐらいだからなぁ。
しかし中には笹田みたいに、見えると知って逆に近寄ってくる子供とかいても良さそうなんだけどな。
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