127時間 レビュー(ネタバレあり)
【ストーリー】
2003年4月25日金曜日、夜。アーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)は、週末恒例のロッククライミングに出かける準備をしており、妹のソーニャ・ラルストン(リジー・キャプラン)からの電話も無視して出発した。
夜間のうちに車でキャンプ地にまで到着した彼は仮眠をとると、翌朝、自転車で走り、その後は徒歩で目的地であるユタ州のキャニオンランズ国立公園にキャニオニングを目指した。
道中、道に迷っていたクリスティ・ムーア(ケイト・マーラ)とミーガン・マックブライド(アンバー・タンブリン)の二人と出会い、地理に詳しいアーロンはガイドを買って出る。
彼はガイドブックには載っていないものを見せると誘い、幅の狭い峡谷を通って地下の天然プールへ案内した。3人はそのプールに何度も飛び込んで楽しみ、ビデオカメラでその姿を撮影した。遊び終わった2人は別れ際にアーロンをグリーン・リバー町外れで行われる明日のパーティに誘い、彼は出席を約束した。しかし彼女らは本当に彼が来てくれるのか、という疑いを持っていた。
アーロンがユタ州中部、グリーン・リバーの町付近一帯のサン・ラファエル・スウェルと呼ばれる地域にある、目的地のブルー・ジョン・キャニオンというスロット・キャニオンのキャニオニアリングを楽しんでいた最中にそれは起きた。
渓谷へと降りていくアーロンだが、岩と共に滑落して右手が岩と壁の間に挟まれてしまったのだ。
必死に岩を動かして腕を抜こうとするアーロンだが、岩は渓谷にピッタリ嵌まってビクともしない。
ラルストンは身動きが取れなくなり、大声で助けを呼んだが周囲に誰も居なかった。
自分の荷物を確認するアーロンは、荷物の中にあった母から送られた中国産の万能ツールのナイフで岩を削ろうとするも、まるで役に立たなかった。
彼はボトル1本の水とわずかな食糧で食いつなぎ、そしてビデオカメラに様子を記録し始めた。
夜は非常に気温が下がり、寒さに震えて眠る事すらままならない。
翌朝、目覚めたアーロンは僅かに差し込む日差しを浴びて、その心地良さを感じ取る。
ナイフで少しずつ岩を削るアーロンだが、削った岩は更に沈んで全く進展しない。腕は岩と岩壁に挟まっているのではなく、腕が岩を支えているのだと気付く。
丸一日が経過して血が通らずに青黒くなった右腕。アーロンは挟まった自分の右腕を切り離そうとナイフを突き立てるが、ナイフは皮膚を切ることすらできないくらい鈍いことが判明しただけだった。
ビデオには一人でTV番組に出演しているかのような振る舞いでキャスターと自分の二人を狂ったように語る。
アーロンは勤務先の店長が警察に届けて救助がやってくるかも、と考えるが火曜日になっても出勤しないアーロンの捜索願を店長が出したとしても、捜索が行われるのは丸一日後であり、それまで自分が生きていられるのかという疑問を抱く。
意識の朦朧とするアーロンは、別れた恋人や友人たちと過ごした日々、父(トリート・ウィリアムズ)や母(ケイト・バートン)、妹と過ごした幼い日々を思い起こすようになる。
突然、豪雨が降り注ぎ、アーロンはボトルに水を溜める。
だが雨はどんどんと水かさが増すと水はアーロンの体を飲み込んでくる。
アーロンは水中に潜り、必死に岩を持ち上げて遂に岩をどけることに成功すると、車を走らせて街へとやってきた。そこでかつての恋人の家を訊ねて助けを求めたアーロンだが、恋人は冷たく扉を閉ざしてしまう。
絶望に打ちひしがれるアーロン。
だが、それらは全てアーロンの夢でしかなかった。現実は水も底をつき、彼の腕は未だ岩に挟まったまま。
アーロンはナイフを腕を突き刺すが、骨を深く切れないと判明する。
水を飲み干してしまい、止むを得ず貯めていた自分の尿に口を付けるしかなくなってしまう。彼が自分の命が死にゆくのを感じ始めると、精神錯乱からビデオ日記はますます狂っていった。
ビデオを再生するアーロンは、クリスティとミーガンと撮影したビデオを眺める。その中で、アーロンが飛びこむためにいなくなった好きに、2人がアーロンに対して告白している様子を目にする。
彼は自分の家族、元恋人との思い出、事故前の2人のハイカーのことを夢に見始めるようになる。
過剰な自信を抱いていた彼は、誰にも行き先など告げなかった。彼がここに来ている事を知る者など彼の回りにはいないのだ。
家族に対しても、家族からの電話を常に無視してきた。妹のソーニャ・ラルストン(リジー・キャプラン)の結婚式にも足を運ばなかった。
これまでの人生のすべてがこの峡谷での孤独の状態に向かうように運命づけられていて、岩は彼がこの場所を訪れるまでじっと待っていたのだと感じるようになっていた。
・キャスト
アーロン・ラルストン:ジェームズ・フランコ
ミーガン・マックブライド:アンバー・タンブリン
クリスティ・ムーア:ケイト・マーラ
ラナ:クレマンス・ポエジー
ソーニャ・ラルストン:リジー・キャプラン
アーロンの父:トリート・ウィリアムズ
アーロンの母:ケイト・バートン
ストーリーいつもの如くうる覚えなので、前後が入れ替わっている部分が多々あるかと思います。
とりあえず、痛いです。アメリカでは最後の腕を切り落とす場面では失神した人もいるとか。
腕の骨を折った上で切り落としたのは現実に行われたことで、切れないナイフなので数時間掛ったとかなんとか。
主人公のアーロンはその傲慢な性格から、実力はともかくクライマーとしては問題があった。そんな彼が一命を取り留めて、自分を見つめ直せたのはある意味で幸運だったのかもしれない。
通常ならこの映画の事故でなくとも、いつか死んでいて不思議ではなく、それが片腕を失うだけで済んだともいえる。
全体的に高評価を得ているこの作品ですが、個人的にはもう一つ。
回想シーンが散発的になって感情移入しにくかったり、もう少し自分を見つめなおすという部分に力を入れても良かったのではないか。
今ひとつ主人公のアーロンに感情移入出来なかったのもある。
ただ峡谷に閉じ込められただけの脱出劇を、上手く演出したダニー・ボイルの手腕はなかなかなものだと思います。
個人的評価:70点
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渓谷へと降りていくアーロンだが、岩と共に滑落して右手が岩と壁の間に挟まれてしまったのだ。
必死に岩を動かして腕を抜こうとするアーロンだが、岩は渓谷にピッタリ嵌まってビクともしない。
ラルストンは身動きが取れなくなり、大声で助けを呼んだが周囲に誰も居なかった。
自分の荷物を確認するアーロンは、荷物の中にあった母から送られた中国産の万能ツールのナイフで岩を削ろうとするも、まるで役に立たなかった。
彼はボトル1本の水とわずかな食糧で食いつなぎ、そしてビデオカメラに様子を記録し始めた。
夜は非常に気温が下がり、寒さに震えて眠る事すらままならない。
翌朝、目覚めたアーロンは僅かに差し込む日差しを浴びて、その心地良さを感じ取る。
ナイフで少しずつ岩を削るアーロンだが、削った岩は更に沈んで全く進展しない。腕は岩と岩壁に挟まっているのではなく、腕が岩を支えているのだと気付く。
丸一日が経過して血が通らずに青黒くなった右腕。アーロンは挟まった自分の右腕を切り離そうとナイフを突き立てるが、ナイフは皮膚を切ることすらできないくらい鈍いことが判明しただけだった。
ビデオには一人でTV番組に出演しているかのような振る舞いでキャスターと自分の二人を狂ったように語る。
アーロンは勤務先の店長が警察に届けて救助がやってくるかも、と考えるが火曜日になっても出勤しないアーロンの捜索願を店長が出したとしても、捜索が行われるのは丸一日後であり、それまで自分が生きていられるのかという疑問を抱く。
意識の朦朧とするアーロンは、別れた恋人や友人たちと過ごした日々、父(トリート・ウィリアムズ)や母(ケイト・バートン)、妹と過ごした幼い日々を思い起こすようになる。
突然、豪雨が降り注ぎ、アーロンはボトルに水を溜める。
だが雨はどんどんと水かさが増すと水はアーロンの体を飲み込んでくる。
アーロンは水中に潜り、必死に岩を持ち上げて遂に岩をどけることに成功すると、車を走らせて街へとやってきた。そこでかつての恋人の家を訊ねて助けを求めたアーロンだが、恋人は冷たく扉を閉ざしてしまう。
絶望に打ちひしがれるアーロン。
だが、それらは全てアーロンの夢でしかなかった。現実は水も底をつき、彼の腕は未だ岩に挟まったまま。
アーロンはナイフを腕を突き刺すが、骨を深く切れないと判明する。
水を飲み干してしまい、止むを得ず貯めていた自分の尿に口を付けるしかなくなってしまう。彼が自分の命が死にゆくのを感じ始めると、精神錯乱からビデオ日記はますます狂っていった。
ビデオを再生するアーロンは、クリスティとミーガンと撮影したビデオを眺める。その中で、アーロンが飛びこむためにいなくなった好きに、2人がアーロンに対して告白している様子を目にする。
彼は自分の家族、元恋人との思い出、事故前の2人のハイカーのことを夢に見始めるようになる。
過剰な自信を抱いていた彼は、誰にも行き先など告げなかった。彼がここに来ている事を知る者など彼の回りにはいないのだ。
家族に対しても、家族からの電話を常に無視してきた。妹のソーニャ・ラルストン(リジー・キャプラン)の結婚式にも足を運ばなかった。
これまでの人生のすべてがこの峡谷での孤独の状態に向かうように運命づけられていて、岩は彼がこの場所を訪れるまでじっと待っていたのだと感じるようになっていた。
・キャスト
アーロン・ラルストン:ジェームズ・フランコ
ミーガン・マックブライド:アンバー・タンブリン
クリスティ・ムーア:ケイト・マーラ
ラナ:クレマンス・ポエジー
ソーニャ・ラルストン:リジー・キャプラン
アーロンの父:トリート・ウィリアムズ
アーロンの母:ケイト・バートン
【感想】
登山家のアーロン・ラルストンの自伝『奇跡の6日間』を原作とした、ダニー・ボイル監督、脚本、製作の映画。ストーリーいつもの如くうる覚えなので、前後が入れ替わっている部分が多々あるかと思います。
とりあえず、痛いです。アメリカでは最後の腕を切り落とす場面では失神した人もいるとか。
腕の骨を折った上で切り落としたのは現実に行われたことで、切れないナイフなので数時間掛ったとかなんとか。
主人公のアーロンはその傲慢な性格から、実力はともかくクライマーとしては問題があった。そんな彼が一命を取り留めて、自分を見つめ直せたのはある意味で幸運だったのかもしれない。
通常ならこの映画の事故でなくとも、いつか死んでいて不思議ではなく、それが片腕を失うだけで済んだともいえる。
全体的に高評価を得ているこの作品ですが、個人的にはもう一つ。
回想シーンが散発的になって感情移入しにくかったり、もう少し自分を見つめなおすという部分に力を入れても良かったのではないか。
今ひとつ主人公のアーロンに感情移入出来なかったのもある。
ただ峡谷に閉じ込められただけの脱出劇を、上手く演出したダニー・ボイルの手腕はなかなかなものだと思います。
個人的評価:70点


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