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パイレーツ・オブ・カリビアン~生命の泉~ レビュー(ネタバレあり)

 【ストーリー】
海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)の裁判がイギリスで執り行われていた。
だがスパロウとして被告席に立たされたのはスパロウの仲間ジョシャミー・ギブス(ケヴィン・マクナリー)だった。
自分はスパロウではないと主張するが全く受け入れられないまま裁判が開始されるが、裁判官として現れたのは本物のスパロウだった。
彼はまともな裁判も行わず、ギブスを有罪とするが、スパロウ本人ではないので縛り首ではなく無期懲役としてしまう。
ギブスを連れて行く馭者に金を掴ませたスパロウは変装を解くとギブスと共に馬車に乗り込む。

馬車の中でギブスからスパロウ・スパロウが『生命の泉』へ向かうため仲間を集めているという噂を教えられるが、本人はまるで心当たりがない。
だが生命の泉へ行くための地図を手に入れていた。
生命の泉は自分のものだと息巻くスパロウだったが、馬車が着いたのは衛兵たちが待ち受ける王宮だった。
ギブスは牢へと運ばれていき、兵士に捕らえられたスパロウは豪華な部屋へと通されて椅子に縛り付けられる。
スパロウの前に現れたのはイギリス国王ジョージ2世。
生命の泉で永遠の命を手に入れたいと考えるジョージ2世はスパロウの持つ地図を要求する。その地図を使い、自分の手下に向かわせるつもりだった。
そうして紹介されたのはスパロウから『ブラックパール号』をだまし取ったヘクター・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)だった。ブラックパール号を沈めてしまい、片脚を失った彼は今は、イギリス国王の下で公賊として仕えているのだという。
海賊を捨てて海軍将校になった罵るスパロウは、大暴れして逃走を図ると、街中を駆けめぐると、最期は父キャプテン・ティーグ・スパロウ(キース・リチャーズ)に助けられて逃げ延びる事に成功する。

ある酒場に案内したティーグは生命の泉に行くには儀式の準備をしておく必要があると告げると、彼らがいる酒場で偽のジャック・スパロウが船乗りを集めている事を教えて忽然と姿を消してしまう。
偽の自分の正体を探るために乗り込んだスパロウは一騎打ちを行い、相手がかつての恋人アンジェリカ(ペネロペ・クルス)だと知る。
かつて修道女になろうとしていた彼女を、修道院に潜り込んだスパロウは抱いて自分の女にしてしまったのだ。しかしスパロウはアンジェリカを捨てて姿を消してしまった。
アンジェリカは生命の泉に行くには仲間がいるが、女の彼女では集められないため、スパロウの真似をしたのだという。

だがスパロウの名を騙った事が仇となり、兵士達が乗り込んできてしまう。
スパロウとアンジェリカは兵士達と戦いながら川へと逃げ込む事に成功する。
川から上がったスパロウはアンジェリカから、2つの聖杯に水と人魚の涙を入れなければならない、という儀式の話を教えられるが、アンジェリカの仲間によって吹き矢で眠らされてしまった。

スパロウを取り逃がしたバルボッサはギブスからジャックの居場所を聞き出そうとするが、ギブスは知らない。しかしジャックから地図を盗み取っていたのだ。だが彼は地図を渡せば殺される事は判っていたため、地図を燃やしてしまう。そして地図を暗記している自分を航海に同行させる事に成功する。

意識を取り戻したジャックがいたのは悪名高い《黒ひげ》エドワード・ティーチの海賊船『アン女王の復讐号』だった。
大勢の船乗りたちが無理矢理船に乗せられ、ゾンビたちによって水夫として強制労働させられていた。
水夫の1人として働かされるジャックは、アンジェリカがこの船の一等航海士として乗り込んでいることを知る。
更に牧師であるフィリップ・スウィフト(サム・クラフリン)がマストにくくりつけられていた。

アンジェリカを密かに捕らえたジャックは彼女から、彼女が黒ひげの娘だと告げられる。
永遠の命を手に入れるには生け贄となる人物が必要であり、そのために人手が必要なのだという。
しかも黒ひげは「義足の男に殺される」という予言がされているため、黒ひげの死んだ後に自分たちが生命の泉の水を飲もうという。

ギブスを航海士として『生命の泉』を目指すヘクター・バルボッサ率いるイギリス海軍だが、その針路上にスペインの艦隊が出現した。急ぎ臨戦態勢をとるも、彼らはイギリス軍など目もくれずに船を進める。
彼らの目的もまた生命の泉であり、彼らに遅れを取るまいとバルボッサは先を急がせるのだった。

水夫たちを集めたスパロウは彼らから黒ひげティーチが船室に籠って姿を現さず、誰も見た事が無いと知ると、黒ひげはこの船にいないのだと結論付け、みんなが騙されているのだと語ると、武器を手に叛乱を呼び掛ける。
一斉に立ち上がる水夫たちは不死の船乗りたちと戦い縛り上げる。フィリップも救出したスパロウたちは、叛乱の成功に歓喜の声を上げた。
その時、スパロウの背後にあった船室の扉が開くと、そこから黒ひげが姿を現した。
黒ひげの姿に震えあがる水夫たち。
喧騒によって姿を見せた黒ひげは、船のロープを自在に操るとジャックを始めとして反乱を起こした水夫たちを残らず吊るしあげてしまったのだった。

捕えられたスパロウはティーチにアンジェリカが黒ひげの本当の娘ではない、と吹き込む。
娘の名を語る淫売であり、そう仕込んだのは自分だと笑う。
しかしアンジェリカは自分の娘だと疑わない黒ひげは、自分の作ったスパロウを模した人形の胸に傷を刻む。すると、本物のスパロウの胸にも激痛が走り、胸に傷跡が浮かんだ。
人形の頭を燃やされると激しい痛みが走り、スパロウは黒ひげに協力して生命の泉へ案内する事を約束させられるのだった。

アンジェリカと共に夜の甲板にいたスパロウは、アンジェリカに迫りながら彼女の真意を聞き出そうとする。
アンジェリカは自分が本当に黒ひげの娘だと語ると、父である黒ひげを助けたいのだという。
黒ひげが留守にしている間に彼の部屋に案内すると、戸棚に隠してある黒ひげのコレクションを見せて、協力してくれれば好きなものをやると告げる。
いくつもの瓶詰めの船の中、スパロウは沈められたと聞いてた『ブラックパール号』がある事に驚く。
黒ひげは自分が沈めた船を瓶の中に封じてコレクションにしていたのだ。

イギリス軍には激しい動揺が走っていた。
彼らの中でとある噂が持ち切りとなっていたのだ。彼らが進む先には「人魚」が待ち受けているという噂だ。
美しい姿で男を誘惑して海の底へと引きずり込んで喰らってしまうという人魚に怯える男たち。
耐えきれなくなった一人の水夫が海へ飛び込んで逃げ出してしまうが、バルボッサは逃げたい奴は逃げても構わない、と言いながらも、同時に彼らが国王の命令でやってきた名誉あるイギリス軍人である事を刺激して鼓舞させる事に成功する。

目的の岸に辿り着いた黒ひげ一行は、儀式に必要な人魚を捕えるための準備を整えていた。
明りに集まってくる人魚の習性を利用して、灯台に火を灯すと、ボートに乗った男たちを照らしつける。
人魚を誘き寄せるための餌としてボートに乗せられた水夫たちは、人魚が歌を好むからと歌を歌わされる。
なかなか現れないまま時間が経過し、水夫たちもうとうととし始めたころ、遂に一人の人魚(ジェマ・ワード)が水面に姿を見せた。
人魚の美しさに心奪われる水夫たち。
水夫と共に歌い始めた人魚の歌声に惹かれ、沢山の人魚がボートを取り囲むように現れる。
人魚にいざなわれるように水中で口づけをしようとした男だが、人魚に襲われそうになって慌てて逃げ出す。
途端に、人魚たちが次々と水夫たちを襲い始めた。ボートは転覆して逃げ惑う水夫たち。
岸辺で網を持って人魚を捕えようとしていた別の男たちだが、人魚たちによって次々と犠牲になっていってしまう。襲いかかる人魚から逃げ惑いながらも、黒ひげの命令で逃げ出す事も出来ずに戦う男たち。
スパロウは人魚たちを必死に避けて灯台へと向かうと、灯台を爆破させて明かりを消すことに成功する。
大勢の犠牲を出した水夫たちに、黒ひげは生きている人魚を捜すように命じる。
そんな中で、意識を失っていたフィリップは一人の人魚(アストリッド・ベルジェ=フリスペ)を発見すると、思わず銛を振りかざす。偶然にも銛が人魚の鰭に刺さって動きを封じてしまうと、我に返ったフィリップは動転するが、黒ひげたちがその人魚を生け捕りにしてしまった。
そうして黒ひげたちはジャックの案内の下、儀式に必要な聖杯を取りに向かうのだった。

彼らから遅れて人魚たちの浜辺に到着したバルボッサたちは、黒ひげたちの戦いの後を知る。
だが、彼らが沖に残してきた船が人魚の群れに襲われて沈められてしまうと、バルボッサはそれを無視して先へと急ぐのだった。

・キャスト
ジャック・スパロウ:ジョニー・デップ(吹き替え:平田広明)
アンジェリカ:ペネロペ・クルス(吹き替え:本田貴子)
ヘクター・バルボッサ:ジェフリー・ラッシュ(吹き替え:壤晴彦)
《黒ひげ》エドワード・ティーチ:イアン・マクシェーン(吹き替え:勝部演之)
フィリップ・スウィフト:サム・クラフリン(吹き替え:高橋広樹)
人魚「シレーナ」:アストリッド・ベルジェ=フリスペ(吹き替え:桑島法子)
ジョシャミー・ギブス:ケヴィン・マクナリー(吹き替え:青森伸)
ジョージ2世:リチャード・グリフィス(吹き替え:富田耕生)
フェルナンド6世:セバスチャン・アルメストロ(吹き替え:土田大)
キャプテン・ティーグ・スパロウ:キース・リチャーズ(吹き替え:小林清志)
人魚「タマラ」:ジェマ・ワード(吹き替え:木村聡子)

・Youtube動画


 【感想】
ストーリーは相変わらず記憶だけが頼りなので、前後している場面などがあるかと思います。
公開初日に3Dで見てきました。
ぶっちゃけ、3Dの意味があったのはティーチが骸骨の腕を伸ばした場面ぐらいではないのだろうか。あそこ以外は2Dで十分。ディズニーという事で3Dにも期待したんだけどな。
今までも沢山、敢えて3Dにする必要はなかった映画を見てきたけど、ここまで3Dの必要性を感じない3D映画も珍しかった。なんで3Dにしちゃったんだろう。

新ヒロイン・アンジェリカを迎えた新作。
前回までのヒロイン・エリザベス・スワンと主人公の一人だったウィル・ターナーは今回は不在。キャストの二人が出演を断ったらしいとの事だけど。それがなければ、この二人が若返りの泉に関わってきたのだろう。
最大の敵となるのは、アンジェリカの父である《黒ひげ》ティーチ。実在した海賊をモデルとした海賊ですね。
本作では魔術的な能力を見せています。

なんと言っても今回はバルボッサがとても良い役となっている。
これまではジャックの敵としてどちらかというと痛い目にあわされてばかりのバルボッサでしたが、今回は序盤は裏切り者、後半は黒ひげへの復讐に燃える男として実に良く描かれている。
怖気づいたイギリス軍を鼓舞するシーンなどは、彼が9人の海賊の一人である事、そしてキャプテンとして部下たちが付き従っている一面を垣間見れる。
しかもラストには『アン女王の復讐号』を手に入れ、次回作でも活躍するだろう事が感じられます。

フィリップと人魚のシレーナの恋物語は、海賊たちに振り回された形ながら最後はハッピーエンドだったのだろうか。
あの後どうなったのだろうか? 通常は海底に引きづり込まれて殺される人間だけど、人魚と口づけをした事で水中でも息が出来るようになったという事なのかな。
海で暮らすことになるのか、陸と海での恋物語となるのかは謎。
人魚の仲間が人間であるフィリップを簡単に受け入れてくれるかどうかという問題もありそうだし、あれはあれで一つのお話を作る事も出来そうではある。

あまり登場シーンはないものの、出て来るとスペイン軍が圧倒的な強さを誇るのは、スペインの無敵艦隊の時代だからですね。

生命の泉の水を飲むシーンでは、オチは見えてしまっていたかな。
あそこで黒ひげが少しでも父親としての思いやりを見せていれば違う結果になっていたという事なんだろうけど、そうならなかったのは結局は自分のことだけしか考えられなかったことによる自業自得となったわけだ。
もちろん、そうなるだろうという事はジャックも判っていたわけでしょうが。

ラストは第1作を思い起こさせるオチを演出する一方で、まんまと黒ひげのコレクションをゲットして見せたジャックの抜け目なさが出ています。

エンドクレジットの後にはいつものようにほんの少しですが映像が流れるので、最後まで席を立たないようにしましょう。
それほど重要なシーンではないけど、おそらく次回作に繋がるだろう場面でもあるので。

個人的評価:80点 とりあえず、何故3D放映する必要があったか教えてくれ

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□作品オフィシャルサイト 「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」□監督 ロブ・マーシャル□脚本 テッド・エリオット、テリー・ロッシオ□キャスト ジョニー・デップ、ペネロペ・クルス、イアン・マクシェーン、ジェフリー・ラッシュ、サム・クラフリン、アスト...

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黒虎

Author:黒虎
アニメや音楽・映画などの個人的主観に基づいた感想をつらつらと駄文で書き綴っています。

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年中無休で貧乏人です
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